「FABLE DE LA FONTAINE」André Helléアンドレ・エレの絵本について語る時に出来ることは、彼の絵に対する自分の愛情を、ただ、素直に告白することだけであるような気がします。その極度に単純化された線を、玩具のように描かれる人々や動物の形を、色を、1910年代から20年代にかけて活躍し、それまでのイラストレーションとは一線を画した、今なお全く色褪せず、現代的な感覚さえ感じさせるこの作家の作品についてどれだけ言葉を並べてみても、エレの絵はただ単純に「楽しく可愛らしい」と言う、ただそれだけの、喜びの感情の中に収束していく、魔法がかかったような、いや、見るものに魔法をかける絵なのですから。この「FABLE DE LA FONTAINE」の絵本は日本語でも翻訳出版されていますが、この元...29Jun2018news日々の絵本
「PANACHE L’ECUREUIL」「COUCOU」Feodor Rojankovsky昨日から当店ではフランス絵本をお買い上げ頂いた上でお買物金額が6000円以上のお客様にフランスアンティーク絵本の1ページをプレゼントさせて頂いております。ですので、今週から来週にかけては、こちらでもフランス絵本を中心に紹介をさせて頂きますね。本日も数冊フランス絵本を更新しました。さて、こちらはフランス絵本の歴史を語る上では避けては通れない「ペールカストール」シリーズで活躍したフェードル・ロジャンコフスキーの絵本です。シリーズの中でも特に有名で、ロジャンコフスキーの代表的な作品にもなったこの「動物のロマン」シリーズは全8作出ており、ただいま当店に在庫があるのは「PANACHE L’ECUREUIL」(第1作目)と「COUCOU」(第8...28Jun2018news日々の絵本
6月28日新入荷商品本日の新入荷商品を更新しました!本日もフランス絵本数冊更新しております。ABCブックや、リトルゴールデンブックスのような小さなフランスの絵本など、入っております。フランス絵本は只今6000円以上のお買い上げ(「フランス絵本」を含みお買い物の合計金額が6000円を越えた時)でアンティークフランス絵本の1ページをプレゼントしておりますので、どうぞご利用下さい。他にもラーションの「わたしの家」(日本語版/絶版)や、木曜日なので絵本以外のものも多く、「ポーランド現代ポスター展図録」「音楽のための建築」、読み物でもボルヘス、サリンジャー(旧装丁版)なども更新しております。ぜひご覧ください。28Jun2018入荷情報
「CHANSONS DE FRANCE POUR LES PETIT FRANCAIS」M. Boutet de Monvel手に触れる重み、ページを開いた時にふわりと香るインクと、そして少し埃っぽい匂い、指で触れる紙の感触。古本屋だからといって、自分は殊更に本の「もの」の魅力について特権的に語ったりすることとはなるべく距離を保っ態度でいるのですけれど、それでもやはり、その「もの」自体が放つ魅力に抗えないような、特別な本はあるものです。「CHANSONS DE FRANCE POUR LES PETITS FRANCAIS」あの「ジャンヌ・ダルク」をはじめ、数々の素晴らしい絵本を世に出し、絵本の歴史に名を刻んだブーテ・ド・モンヴェルの絵本の中でも人気のある一冊ですね。布装、花の装飾の金押し、リボン付き(リボンは切れかかっています)。子どものための歌の絵本で...27Jun2018news日々の絵本
フランス絵本の世界本日オンラインストアへ、先日まで東京都庭園美術館ミュージアムショップblancさんにて開催していた、当店のポップアップストアの商品を更新いたしました!アンドレ・エレ、ブーテ・ド・モンヴェルなどを始め「フランス絵本の世界展」にて展示されていた絵本なども様々ございます。フランス本国でも滅多に見ることがないような絵本などもございますので、ぜひご覧ください。また、美術館販売時より、お値段は少しだけ下げさせて頂いております。高額な絵本で悩まれていた方も、もう一度検討頂けるとありがたいです。今回の更新で全体の半分いかないほどで、また来週にも残りのフランス絵本を更新予定なのですが、本日から7月20日までの間に、当店で「フランスの絵本」とカテゴリー...27Jun2018news入荷情報
「Mon Grand Alphabet」Romain Simon今日も続けてabcブックを。こちらはフランスの絵本作家、Romain SimonによるABCの絵本です。この人は日本語に翻訳されているものが恐らく無いので、知らない人も多いかと思いますが、フランスでは結構な作品を出版されている、人気のある絵本作家さんです。50年代頃から活動し、その作品は同時代のアメリカのリトルゴールデンブックスの作家たちとも近いものも感じますね。ロジャンコフスキーや、エリザベス・イワノフスキー(今年「もりのこえほん」として岩波書店より4冊出版されました)などとも似た魅力を持っていて、この辺りの作家さんが好きな方にはおすすめです。「Mon Grand Alphabet」と題されたこの絵本は、動物たちが主役の楽しい楽し...26Jun2018news日々の絵本
6月26日新入荷商品本日の新入荷商品を更新しました!本日はイジー・トゥルンカのボヘミアの伝説集、ヤロスラフ・シェリーフによるインドネシア伝説集のフランス語版、ドロテー・ドゥンツェの洋書絵本など更新しております。日本語の絵本では安野光雅さんのものを3冊、読み物でもエンデ、堀江敏幸、ミシェル・ビュトール、多田智満子など、当店らしい本が入荷しておりますので、どうぞご覧ください。26Jun2018入荷情報
「b is for bear」Dick Bruna五味太郎さんがその著書「絵本をよんでみる(平凡社)」の冒頭で、ディック・ブルーナ「うさこちゃんとうみ」を取り上げ「シンプルであるがゆえに、とんでもない複雑さを獲得している」と書いています。その複雑さは、ブルーナの絵、石井桃子さんの素晴らしい翻訳など、その絵本の様々な点から由来するものであり、五味さんはそれぞに細かく指摘してとても面白いですのですけれど、意図的にか、五味さんはブルーナが語られる時によく取り上げられるひとつの要素、タイポグラフィについては触れていませんでした。ブルーナの本のタイポグラフィを含めた画面構成は素晴らしいものに溢れているのですが、このabcブック「b is for bear」は数あるabcブックの中でも最高峰の...25Jun2018news日々の絵本
6月25日新入荷商品本日の新入荷商品を更新しました!本日はオタ・ヤネチェック作品集、チェコ絵本など10冊ほど更新しております。チェコ絵本ではイトカ・コリーンスカー、日本語の絵本ではリロ・フロムなど、また少し珍しいものでは、国際子ども図書館開館記念展覧会の図録「子どもの本・翻訳の歩み展 図録」なども入っております。読み物では、ルー・リード詩集や、アルトーの「ロデーズからの手紙」も入荷しております。ぜひご覧ください。25Jun2018入荷情報
Aoyama Book Center / Fuzkue / Yokota Hajime今日は今月の25日に閉店してしまう青山ブックセンター六本木店へ。自分は以前、六本木店ではないのですけれど、青山ブックセンターで働いていたので、やっぱり寂しいですね。閉店をもう数日後に控えながらも、相変わらず素晴らしい本屋でした。もう日は無いのですが、是非お時間合いましたら行ってみて下さい。働いていた頃にお世話になった上司にも、挨拶することが出来ました。その後は初台へ移動してFuzkueさん(@fuzkue)へ。ここはちょっと変わった、読書のためのお店。何よりも、居心地良く、来た人が読書を楽しむ時間を過ごすことを、恐らく至上命題としているお店で、だからこその決まりごと(?)も多いですけれど、こんなお店が日本にあることが誇りに思えるよう...23Jun2018news文学
「En sortant de l'ecole」Jaque Prevert Jacqueline Duheme絵本はきっと、自由ということといつもとても近いところがあって、だから多くの作品で「自由」と言うことを感じることが多いのですが、特にそのことを強く感じる作家がひとりいます。ジャクリーヌ・デュエーム、今現在90歳の、このフランス絵本作家が描く世界はいつも読むものに想像力の羽根を与えてくれるのです。「En sortant de l’ecole」ジャック・プレヴェールの詩にデュエームが絵を付けたこの絵本も、本がまるで翼であるかのように、読者を自由の空へ羽ばたかせてくれるのです。「学校を抜け出して」子どもたちは金の貨車に乗り、地球の周りを周っていきます。海では色とりどりの貝や、魚と、海の上では星や月と。指人形の動かす潜水艦、そして冬を超え、春...21Jun2018news日々の絵本
6月21日新入荷商品本日の新入荷商品を更新しました!本日は以前から再入荷のリクエストを頂いていたカーライの洋書絵本や、以前紹介し、個人的には長田弘さんの翻訳絵本の中で一番だと思っているクリス・ラシュカ/シャロン・クリーチの「父さんと釣りにいった日」など、面白い絵本更新しております!また木曜日ということで絵本以外の芸術書も多めに更新しております。マリオ・ジャコメッリの写真集(日本語版)、難波田史男、ベルト・モリゾの図録、読み物でも小沼丹やインゲボルク・バッハマンの本なども更新しております。ぜひご覧ください。21Jun2018入荷情報