9月4週instagram紹介本先週instagramにて紹介しました本です。よろしくお願いいたします。まずはこちら、初山滋さんの「たべるトンちゃん」です。初山さんは1897年生まれの童画家で、未だに現代の絵本作家、イラストレーターたちに多大な影響を与え続けている作家です。描いたその絵の特にデザイン性には目を惹かれます。現代の目から見ても都会的で洗練された印象をとても感じますね。去年イルフ童画館にて開催された武井武雄さんとの二人展でも、その感覚にはびっくりしました。こちらの本は可愛らしい子ブタのトンちゃんが、何でもかんでも食べてしまうと言う本なのですが、何だかちょっと変なお話ですね。リズムの良い文章と絵でお話は進んで行くのですが、、結末は、、、 当店の在庫商品は平...28Sep2015news日々の絵本
9月第3週instagram紹介本今週instagramにて紹介させていただいた本です。まずはこちら宇野亜喜良さんの「60年代ポスター集」です。宇野さんのポスターの仕事と言えば、少し前に寺山修司さんとの仕事の展覧会もやっていましたね。幻想的、耽美的な作品で知られる宇野さんは絵本や挿絵の仕事も多くしておられますが、デザイナーとしての側面も強いポスター、チラシ作品も多く手掛けています。その60年代の仕事が纏められたのがこの本ですが、本書の巻末には宇野さんの言葉が載っております。 「ポスターは、ある種のはかなさを具有するメディアである。インクや用紙の退色といった鮮度の退化は、それだけに制作されたときの鮮度の高さを際だたせ、それは食べものの〈しゅん〉といった感じに似ている。...19Sep2015news日々の絵本
こどもはみんな『ちいさなへーヴェルマン』アンデルセン、グリム、ホフマン、オスカー・ワイルド、オー・ヘンリーなど、様々な作家の物語に絵を添えてきたオーストリアの画家リスベート・ツヴェルガー。この『ちいさなへーヴェルマン』は、ドイツの作家シュトルムの書いたお話に、彼女が挿し絵を描いたものです。日本でも小説『みずうみ』などで広く知られているシュトルムですが、こちらはこどものために書いたメルヘン作品になっています。へーヴェルマンとは、シュトルムの出身地の北ドイツ(低地ドイツ)の言葉で「甘えん坊の、少しわがままな子ども」という意味だそう。そのタイトルどおり、主人公の小さな男の子は甘えん坊。「いやだ」「もっと」とおかあさんを困らせるわがままな聞かん坊です。へーヴェルマンのわがままに付...06Sep2015newsBlog
今週のinstagram紹介本今週instagramにて紹介した本です。まずはこちら「A Macmillan Pop-up Book ALICE'S ADVENTURES IN WONDERLAND」アリスのポップアップブックと言えば仕掛け絵本の革新者とも言われるロバート・サブダがまず思い浮かびますが、こちらの、1980年にマクミラン社(London)から出版されたアリスのポップアップブックもなかなかの完成度です。サブダのアリスの一番印象に残るのはやはりラストのトランプの舞うシーンだと思いますが、このアリスのポップアップブックも少し似たような仕掛けと構図で、サブダにも多少の影響を与えていたのだと窺えますね。イラストもジョン・テニエルをもとにしたものから作られてお...05Sep2015news日々の絵本