かわいい図録入荷してます去年はトーベ・ヤンソン生誕100年ということで、ヤンソン展、ムーミン展が開催されましたが本日入荷したものは2004年に開催されたヤンソン展のカタログです。去年の展覧会で展示されていなかった作品も多く掲載されています。もう一点はプーさんの黄金コンビ、ミルン、シェパードの展覧会のカタログです。ミルンの初版本やシェパードの原画、初版本の書影が幾つも収録されております。2つのカタログに共通しているのが二次創作作品が掲載されていること。ムーミンのほうでは谷口千代さんによるムーミンの人形作品が、プーさんのほうでは「プーさんグッズの世界」として人形やゲーム(!)まで掲載されていて面白いですね。26Jun2015
『んぐまーま』の成分はおまじないのような、挨拶のような、何かの名前のような不思議な響き「んぐまーま」絵か言葉か、どちらが先に書かれ、どちらがそれに応えたのかはわかりませんが、どちらにしても、二つが合わさった瞬間を想像すると、例えようのない高揚感が込み上げてきます。現代を代表する詩人の谷川俊太郎さんは、数多くの著作を出されており、その詩に沢山の人が思いを巡らせてきたことと思います。長きに渡って言葉と真摯に向き合ってきた谷川さんですから、魔法使いのように、あるいは魔術師にように、言葉を自在に操るんじゃないかと思ってしまうのですが、この絵本の言葉はどうでしょう。谷川さんが魔法のステッキをひと振りして、散らばった言葉のようにも思えます。しかし、その言葉たちが勝手...24Jun2015Blog
「アーディゾーニ展」絵のある本を抱いて寝床つく5月23日から銀座・教文館で開催されている『エドワード・アーディゾーニ展』始まってすぐに観に行ったので、少し時間が経ってしまいましたが、興味深かった展覧会の内容を、少しでも書き留めておこうと思います。会場へ入ってすぐ、最初に掲げられた挨拶文には、アーディゾーニ作品の収集家であり、今回の展示品の持ち主でもあるこぐま社創業者、佐藤英和さんのアーディゾーニとの出会いについて触れられておりました。そこには、エリナー・ファージョンの「ムギと王さま」に描かれている、ひとりの女の子の絵が。この女の子こそ、佐藤さんがアーディゾーニの絵を初めて知り、そして夢中になるきっかけとなるカットだったのだそう。 それを読んで、密かに嬉しくなってしまいました。私...19Jun2015Blog
いつか世界で『いちばん美しいクモの巣』を濃淡のある橙一色に、黒の細い線が縦横斜めと規則的に渡る。中央には大きく「いちばん美しいクモの巣」の文字。クモは苦手。なので、クモの絵本にはあまり触手が動かない。はずなのですが、このシンプルな織物、クモの巣って、確かに、美しい。そんな風に、本を開く前から、ひとつ新しい発見をして、「いちばん美しいクモの巣」っていうのはどんなものだろうか、と表紙をめくる。 お話を書いたのは『ゲド戦記』や『空飛び猫』シリーズで知られるル=グウィン。舞台は誰も住まなくなったお城。そこにはネズミやフクロウとともに、たくさんのクモが住んでいました。その中の一匹、リーゼは一族の中でもちょっと変わったクモでした。食事のためだけに巣をつくる仲間たちとは違い、ある時から...09Jun2015Blog