「九つの泣きべそ人形」アン・ペロウスキー チャールス・ミコライカ切り絵の手法で絵本を作る作家は数多くいますが、その中でもこのチャールス・ミコライカの「九つの泣きべそ人形」は、特に目を引くのではないでしょうか。アメリカで活動するアーティストですけれど、自分の祖先由来の(両親がウクライナ出身とポーランド出身)ウクライナ地方に古くから伝わる手法、そしてポーランドの切り絵の技法を駆使して、この絵本を作ったそうです。まず目に飛び込むのはこの鮮やかな色彩ですね。切り絵というと白黒のイメージなので、コラージュの手法と言ったほうが良いのでしょうか。様々な質感、色、そして文様…31Oct2017news日々の絵本
10月31日新入荷商品本日の新入荷商品を更新しました!まずはケイト・グリーナウェイの洋書絵本が3冊。こちらは出版年の記載がないのですが、isbnがあること(「apple pie」にはありませんので、これのみもう少し古い刷かもしれません)、紙の状態からすると80年代の刷かと思います。80年代の刷でもかなり状態の良いほうですので、お薦めです。他にもムーミンシリーズの単行本が幾つか、また太田大八さんの「かげはすてきなともだち」など珍しい絵本も入っております。ぜひご覧ください。31Oct2017入荷情報
10月30日新入荷商品本日の新入荷商品を更新しました!本日はイジー・トゥルンカのチェコ絵本、ドロテー・ドゥンツェのグリム童話(これはおすすめですよ!)、クライドルフ、ルイフリツキの絵本など入っております!読み物も、「センダックの絵本論」や野見山暁治の「遠ざかる景色」、ヴォーリズ「吾家の設備」など、面白い本が入っておりますので、ぜひご覧ください。30Oct2017入荷情報
「Holp Collection petit size」当店でも屡々紹介させて頂いているほるぷ出版の復刻シリーズですが、本日はこのシリーズの小さな判型のものばかりを集めてみました。19世紀に刊行されたマザーグースの絵本が中心です。この頃の絵本には、その作者がはっきりと示されていないものも多くあり(「絵本」と言う概念が(そして「著作権」という概念も)未発達で、その立ち位置が現在とは少し違うことも原因にあるかと思います)、一冊の絵本の中でも、そうとは示されずに複数の人物が挿絵を描いているものがあったりと言うよりも、複数の出版物を継ぎ接ぎして一冊絵本にして…27Oct2017news日々の絵本
「きんいろのとき」アルビン・トレッセルト ロジャー・デュボアザン今日は掃いたような青空でした。夏の終わりから晩秋にかけての、美しい自然の変化そして虫や、動物、人間たちの営みを描いたこの絵本「きんいろのとき」はアルビン・トレッセルトとロジャー・デュボアザンのコンビで作られた絵本です(訳は江國香織さんです)。当店でも以前紹介した「HIDE AND SEEK FOG(きりのなかのかくれんぼ)」もこのコンビの絵本でした。夏の終わりの空から、黄金色の小麦、色とりどりの落ち葉、木の実、果樹園での収穫、そしてハロウィン。デュボアザンの手によって描かれたこの美しい季節の1ペー…26Oct2017news日々の絵本
10月26日新入荷商品本日の新入荷商品を更新しました!今日は木曜日ですが、今週は入荷更新が少なくなってしまっているので、ジャンル偏らずに更新しました。絵本では秋らしい絵本が幾つか。ロジャー・デュボアザンの「きんいろのとき」やエイドリアン・アダムス「魔女たちのパーティ」など入っております!この「魔女たちのパーティ」は今年復刊されましたが、こちらは旧版の佑学社のものです。個人的な好みかもしれませんが、復刊版は印刷、紙など、佑学社版とはかなり違い、旧版のもののほうが私は好みです!他にもフリッツ・バウムガルテンのドイツ語絵本…26Oct2017入荷情報
「友へのスケッチ/SKETCHES FOR FRIENDS」Edward Ardizzoneエドワード・アーディゾーニが日本で親しまれる作家になってから久しいですが、国外の作家に限らず、作家自身のことを知る機会というのはあまり多くないかと思います。アーディゾーニは、晩年に書き上げた自らの半生を綴った自伝が、一昨年日本からも出版されておりますが、また別の角度からアーディゾーニの人柄を伺えるのが、この「友へのスケッチ」です。アーディゾーニは「ダイアナとサイ」を描いた1963年に、当時ボドリー・ヘッド社という出版社で子どもの本の編集をしていたジュディ・テイラーに出版を依頼しました。そこから…25Oct2017news日々の絵本
「Primarstufe Texte2」Ursula Friesel-Kirchberg先日更新した本の中に面白い本がありました!こちら「Primarstufe schwarz auf weiß」は1974年発行の、ドイツで使われていた教科書のようです。中にはグリム童話から、アストリッド・リンドグレーン、ヤーノシュ、そしてセンダックの「かいじゅうたちのいるところ」(センダックのイラストは使われていません)など、児童文学作品が数多く掲載されています。特筆すべきはそのデザイン性の高さです!これはちょっと日本の教科書では考えられない気がします。どのページも子どもたちが楽しんで読めるように、と視…24Oct2017news日々の絵本
「たくさんのお月さま」ジェームズ・サーバー 作 宇野亜喜良 絵今日は横浜は、お昼頃からは突き抜けるような青空で、強い風と雨で大気の中の塵や埃がすっかり落ちて、落ちていく陽の光も直線的に、とても近く感じるようでした。日が落ちて暗くなると、西の空には細く鋭い月の姿が現れて、それもまた透明な空気の中を光が通って、美しく輝いていました。アメリカの作家/漫画家、ジェームズ・サーバーの童話「たくさんのお月さま」は、ここ日本では、ルイス・スロボドキンが絵を描いた絵本が有名かとも思いますが、この絵本は宇野亜喜良さんも、このお話で絵本を作っているのですね。どんなお話かと言う…23Oct2017news日々の絵本
10月23日新入荷商品本日の新入荷商品更新しました!本日はリロ・フロムのドイツ語絵本、チェコのアーティスト、ボフミル・シュチェパーンのチェコ語絵本(お話はカレル・ポラーチェクです!)、他にもマーシャ・ブラウンの「シンデレラ」ほか、珍しい絵本やアーサー・ラッカムの画集なども入っております!読み物では長谷川郁夫さんの大佛次郎賞受賞作「吉田健一」、クロード・シモンの大作「農耕詩」など、素晴らしい本も入っております。どうぞご覧ください。23Oct2017入荷情報
「パンをたべるのはだれですか?」ジャニナ・ドマンスカパンの絵本?そう考えてみるとすぐ思い浮かぶのは、多くの人がそうかもしれませんが、かこさとしさんの絵本がありますよね。他にも幾つか出ているとは思いますけれど、今日紹介する絵本、パンについての、こんなに可愛らしい絵本は、そんなにないのではないでしょうか?こちらは以前にも紹介したことのある、ポーランド出身でアメリカで活動した絵本作家ジャニナ・ドマンスカの「パンをたべるのはだれですか?」です。主人公は一匹のめんどりコッコ。コッコが小麦の種を撒き、育て、収穫し、パンを焼き、そして食べる過程が、繰り返しを多…20Oct2017news日々の絵本
「MORALS FOR CHILDREN」THE OPIE COLLECTION当店では度々ご紹介しております、ほるぷ出版のオーピー・コレクション復刻マザーグースの世界シリーズ。本日もこちらより紹介したいと思います。これまでのものとはちょっと違った、カード型の作品「MORALS FOR CHILDREN(よい子のおこない)」です。12枚のカードにはそれぞれ手彩色の銅版画で人物や動物の絵と、その下に短い詩が描かれています。それらは、日常の出来事や遊びを題材にして道徳的模範を教えるもので、このカードが出版されたのは1799年なのですが、その100年ほども前、17世紀からすでにか…18Oct2017news日々の絵本