『KAPTEIN BLA』『MALERMESTER GRONN』YOKOLANDノルウェーのデザイナーユニットYOKOLANDによる絵本2冊。『MALERMESTER GRONN』(マイスター・グリーン)『KAPTEIN BLA』(キャプテン・ブルー)デザイナーらしく色がお話のテーマになっていて、穴あけ加工などもある楽しい絵本ですね。ノルウェー語でノルウェーでの出版ということもあり、手に入りづらい本ですのでお値段はやや高くなってしまっておりますが、デザイン系の絵本がお好きな方にはぜひ見て頂きたい絵本です。どうぞご覧下さい。12Jan2025news日々の絵本
『THE SEASHORE NOISY BOOK』Margaret Wise Brown Leonard Weisgardマーガレット・ワイズ・ブラウン×レナード・ワイスガードの名作『NOISY』シリーズの1冊『THE SEASHORE NOISY BOOK』(日本語タイトル『うみべのおとのほん』)先日入荷したのは1950年頃の刷りのものです。(初版は1941年)紙の経年感じも、印刷の雰囲気も良い1冊ですね。アメリカの図書館の除籍本なのですが、その割に状態も良く、自信を持っておすすめできます。これは度々書いているので覚えた方もいると思うのですが、アメリカの出版社Harper & Brothersは1962年にHarper & Rowに合併に伴い社名変更をしているので、Harper & Brothers表記のものは1962年以前の...05Jan2025news日々の絵本
『A Child's Garden of Verses』Florence Edith Storerロバート・ルイス・スティーヴンソンの、子どものための詩の古典であり、金字塔。『A Child's Garden of Verses』様々な作家が挿絵を描いていますがこちらはFlorence Edith Storerのもの。刷りは1920年頃。カラーの絵もありますが、モノクロの絵が良いですね。いつかこの詩集をテーマにした企画展やりたいな...。とぼんやり思ったりしております。(その際は作家さん、どうぞ宜しくお願いします...)https://frobergue.stores.jp/items/60abd40f8899be5037ff996c28Dec2024news日々の絵本
『A FOR ANGEL』Beni Montresor本日のオンラインストアの更新は結構豪華です。そんな中のベニ・モントレソールのABCブック『A FOR ANGEL』は当店では5年ぶりくらいに入荷だったかと。モントレソールらしいユーモアに溢れた楽しい絵本ですね。ページの中に、そのアルファベットで始まる(と想像できるもの)が幾つもあって、自由にお話を作って遊べるようになっているんですね。そして、モントレソールはやはり絵がめちゃくちゃ良いです...!モントレソールは本当に絵が子どもの方を向いている、という強い感触があって見ていて嬉しくなるんですよね。こういう作家って、実はあんまりいない気がします。ぜひ御覧くださいませ。27Dec2024日々の絵本
『おもちゃ籠/おもちゃ籠補遺(1915年/16年)』若尾謹之助本日は大正五年(1915年)刊行の貴重な和装本『おもちゃ籠/おもちゃ籠補遺』を更新しております。著者の若尾謹之助(1882年〜1933年)は明治末期から昭和初期の甲府の実業家、政治家で(貴族院多額納税者議員/東京電燈取締役、東京瓦斯取締役など)、本書はそんな若尾謹之助が、自らの幼年時代の甲府の子どもの遊び、歌、玩具などをについて、時折感想を交えながらつらつらと書き記した本です。目次などがなく、体系的に整理された構成でも無いのですが、エッセイと言うにはあまりに資料的で、学術本としてはあまりに随筆的という、ちょっと不思議な本ですね。(巻頭で、私は学者ではないので正確性に頓着しない、といったことも書かれています)巻頭には著者自身による玩具...22Dec2024news日々の絵本Blog
「赤馬物語」福永令三 和田誠先日更新した『赤馬物語』(1964年/非売品)はまだ和田誠さんがフリーになる前(ライトパブリシティ時代)の、そのキャリアの初期に挿絵/デザインを手掛けた貴重な本です。和田誠さんの初期の仕事、というのでも貴重なのですが、この本はモービル石油が創業70年に際して記念行事の一つとして、創作童話を公募し、その中の優秀作品を四作を(特選一篇、佳作三篇)1冊の本としてもまとめたもので、その特選を受賞しているのがなんと、福永令三さんなんです。福永さんの特選受賞作品は『十二色のクレヨン』。そう、後の大人気シリーズ、『クレヨン王国』シリーズの原型となった物語なんですね。この本は刊行の目的上、書店への一般流通はせず全国の小中学校に配られたとのこと。こう...20Dec2024news日々の絵本
「満ちている」ただあやの当店でも今年3月に個展を開催させて頂いた画家、たただあやのさんの絵本デビュー作品『満ちている』をぜひご紹介させて下さい。なんと、まあ、素晴らしい絵本が誕生しました…!今年読んだ新刊絵本では個人的にNo.1かもです...!これは、変わらざるをえない自分自身を、その変わってしまった悲しみの底から立ち上がり、優しく肯定していく強く美しい、不思議な物語。たださんの絵画作品は以前から拝見させて頂いていたのですが、あの、多くの言葉を含むような(それでいて安易に言葉を付けてしまうと無粋になってしまうような)不思議な世界を描くたださんが、絵本のなかでどんな言葉を語るのだろうと、楽しみにしておりました。そして、早速読んでみると、本当に、唸ってしまいま...13Dec2024news日々の絵本Blog
Clarke Hutton 1898-1985本日は大英博物館やヴィクトリア&アルバート博物館にもその作品が所蔵されている版画家/挿絵画家Clarke Huttonの絵本を4冊オンラインストアに更新しております。Clarke Huttonの絵本作品がすべてそうなのかは不明なのですが、この4冊はどれもリトグラフで刷られています。石版ではなく金属版を使ったものかな、と思うのですが、印刷の感触としては初期のペール・カストールシリーズ(ロジャンコフスキーなど)や、ダーロフ・イプカー、ドーレア夫妻などのリトグラフ刷りの絵本の印刷に近いですね。この国の歴史絵本シリーズ(A PICTURE HISTORY OF〜)はまさに「子どものための美しい絵本」を体現するような本で、ページを捲っ...12Dec2024news日々の絵本
『かぜのこうさぎのピュピュン』ぬまのうまきぬまのうさんの絵本が読者に与えてくれる喜びは、日常の中の小さな幸せを、虫眼鏡で見るように拡大して、拡大して、その大きく見えた幸せがそのまま世界に広がって、空から海の端までまるごとくるんでくれる、そんなところにあると思うのです。この作品の中で話される「とくべつなひじゃないと おいわいしちゃいけないの?」という言葉はそんな、虫眼鏡で小さな幸せを覗き込むための、お誘いの言葉なのです。作者にはもしかしたら何か別の原則があるのかもしれないのですけれど、ぬまのうさんの絵本の登場人物たちはみな、何か行動をするときにはどれもそんな小さな幸せを、動機にしているように感じられます。そしてみなが、幸せを見つける虫眼鏡を持っていて、それという時にはポケット...04Oct2024news日々の絵本Blog
「THE LORD'S PRAYER(1934 First Edition)」Ingri & Edgar Parin D'Aulaireドーレア夫妻の絵本は日本語にも幾つか翻訳されているのでご存知の方も多いかと思います。(「ひよこのかずはかぞえるな」「トロールものがたり」など)エドガー・ポーリン・ドーレアは1898年スイス生まれ、ハンス・ホフマン美術学校(ミュンヘン)では、マティスに指導を受けていたようです。イングリ・ポーリン・ドーレアは1904年ノルウェー生まれ、イングリも同様にミュンヘンのハンス・ホフマン美術学校に通っていたようですね。その後二人は1925年に結婚、ドイツやフランスなどで美術学校に通ったり、絵の仕事をしつつ、1930年代前半頃からアメリカ、ニューヨーク拠点を移し、39年に子どもが生まれた後はコネチカットに移りそこで農場を構え、創作活動を続けました...22Mar2024news日々の絵本Blog
「MARCELLA:A RAGGEDY ANN STORY」Johnny Gruelleジョニー・グルエルのラガディ・アンシリーズ。100年以上前にアメリカで生まれたこのシリーズは、その最初の作品「Raggedy Ann Stories」(1918年)が発売された当初から人気を博し、多くの人に愛されてきました。もう誰もが知っている本/キャラクターだと思うので、当店でわざわざ力を入れて取り扱うものでもないかな、と以前は思っていたのですが、ジョニー・グルエルがP. F. Volland社(1910’s〜20’s頃にアメリカのアールデコの流れを汲んだ画家や挿絵画家が、この出版社で幾つもの美しい子どものための本をつくっています)でこのシリーズを出版していたことを知ったり、この絵本「MARCELLA:A RAGGEDY ANN ...03Nov2023news日々の絵本Blog
ぬまのうまき『Nursery Rhymes』オンラインストアスタートしました現在お店で開催中のぬまのうまきさんの個展『Nursery Rhymes』の作品、および、同個展のために作られた私家版絵本作品、2024年のカレンダーなど、本日よりオンラインストアでの販売も開始いたしました。ぬまのうまきさんによる、懐かしくも新しい、童謡絵本の世界をオンラインストアでも、どうぞ御覧下さい。この個展のために作られた私家版絵本「Nursery Rhymes」は私家版ながらハードカバー、金の箔押しの美しくも可愛らしい絵本になっています。本を開くと、まるでオルゴールの箱を開けたかのように、懐かしいメロディ、韻律がページからは立ち上がってきます。どこか、遠くからかすかに聞こえてくるかのような、胸の奥の、いちばん近いところから響い...19Oct2023news日々の絵本入荷情報