通常営業再開のお知らせ昨日、ウィーンより帰国いたしました。本日午前中にはブダペストから送った本も、数箱届きました。買い付けた本をどのようにまとめて紹介するか思案中ですので、決まり次第お知らせできればと思います。平日は毎日更新しておりました絵本の紹介も、明日より再開できるかと思います。発送休止期間中に頂いたご注文は明日までには全て発送予定です。お待たせしたしまっていたお客様には、ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。明日からは通常通り、ご注文確定日の翌日の発送が可能になりますので、どうぞ宜しくお願い致します。今回は初めての海外への買い付けだったのですが、このように買い付けに行かれる他のお店はどのくらい買うのだろう、などと思いながらも、当店のお客様に喜...05May2016news旅
Thomas Bernhard Café Bräunerhof トーマス・ベルンハルト/ブロイナーホーフウィーンではトーマス・ベルンハルトの通ったというカフェ、ブロイナーホーフへも。窓にはベルンハルトの写真が貼られ、彼の席はどこの席かと聞けば、ウェイターが指差して教えてくれました。トーマス・ベルンハルトの「ヴィトゲンシュタインの甥」という小説ではこのブロイナーホーフ、そしてザッハーがしばしば出てきます。ヴィトゲンシュタインの甥であり、ベルンハルトの親友でもあるパウルは、このブロイナーホーフの上に住んでいました。晩年に交友の少なくなってしまったパウルのことを、ベルンハルトはここに座って度々思ったそうです。「ヴィトゲンシュタインの甥」はベルンハルトがそのパウルのことをふらふらと語る、不思議な小説です。ガイドブックにも乗っているカフェですが...03May2016news文学旅
ウィーンの古本屋ウィーンでまわった古書店は、中心部に集中し、棚やディスプレイがしっかり作られ、きちんとした印象を受けるお店に多く当たりました。ブダペスト、プラハからユーロ圏に入り、急に物価が高くなり、そのため多くは買えなかったのですが、こちらのお店では古いドイツ語の絵本をいくつか買うことができました。店主も物腰の柔らかい優しい人で、閉店時間を過ぎるまで本を選ばせてくれました。お隣ドイツで創刊されたインゼル文庫も置いており、当店らしいものを選んできました。中心部から少し離れた場所にある絵本専門店の店主には、どうやってこの店を知ったのかと不思議がられましたが、拙い英語同士で色々と話をして、値段もずいぶんおまけしてくれました。本に携わるたくさんの方たちと...03May2016news旅
プラハの古本屋こちらに来てから、進んで話しかけてきてくれる店主たちに大変助けられています。プラハ滞在二日目に訪れた赤いドアのこの古書店では、じっくり店内の棚から本を選ぶ私たちの姿を見て、奥から貴重な本をどんどん持ってきてくれました。その中には、日本でも人気のあるクヴィエタ・パツォウスカーの日本円で6桁するような未綴じ本までありました。チェコで有名なデザイナーも教えてもらい、最後にはおまけまでいただいてしまいました。皆さんとても親切で、一軒一軒名残惜しい気持ちで店を後にしています。こういったお店から連れ帰る本を、日本で沢山の方の手に届けることができたらいいな思います。商品の発送、お休みしておりまして申し訳ございません。帰国次第、順次発送させていただ...02May2016news旅
カフカの墓今はプラハにいます。花を買ってカフカのお墓へ来ました。朝は雲ひとつなく晴れていたのに、墓地へ着く頃には雲行き怪しく、カフカのお墓へ着くとちょうど降り出した、などと言えば、物語に過ぎるでしょうか。数年前にモンパルナスの墓地でベケットのお墓へ行った時のことを思い出しました。お墓を前にして沢山の思いがあるのに、有りすぎて、まるで何もないように感じてしまう。これは杜牧の詩でしたか。多情は却って似たり 総て無情なるに唯覚ゆ 樽前笑うも成らざるを蠟燭心有りて 還た別れを惜しみ人に替わりて涙を垂れて天明に到る今、すぐに思い出せるカフカの言葉は「まるで秋の道のようだ 掃き清めたと思ってもまた枯葉に覆われる」プラハの小径で、この道を彼がいつか通ったの...01May2016news文学旅