9月4週instagram紹介本

先週instagramにて紹介しました本です。よろしくお願いいたします。

まずはこちら、初山滋さんの「たべるトンちゃん」です。

初山さんは1897年生まれの童画家で、未だに現代の絵本作家、イラストレーターたちに多大な影響を与え続けている作家です。

描いたその絵の特にデザイン性には目を惹かれます。現代の目から見ても都会的で洗練された印象をとても感じますね。去年イルフ童画館にて開催された武井武雄さんとの二人展でも、その感覚にはびっくりしました。

こちらの本は可愛らしい子ブタのトンちゃんが、何でもかんでも食べてしまうと言う本なのですが、何だかちょっと変なお話ですね。リズムの良い文章と絵でお話は進んで行くのですが、、結末は、、、 当店の在庫商品は平成17年のよるひるプロによる復刻版。ご子息の初山斗作さんによる解説冊子付き。そこでも触れられていますがケース、表紙などの紙にもこだわった新鮮な復刻版です。

当店在庫はこちら

「たべるトンちゃん」


こちらは「READ MASTER」 という子どものための英語学習絵本シリーズです。

日本ブリタニカよりカセット、解説本などとセットで販売されていたもので、もう随分前に絶版になっています。英語学習絵本は全30冊でここでしか読むことのできない有名な絵本作家の作品が多くあります。

司修さん、スズキコージさん、鈴木義治さん、多田ヒロシさん、和歌山静子さん、太田大八さん、渡辺有一さんなどなど他にも多くの作家さんが描かれています。各絵本のテキストは全て英文ですが、巻末に文中で使われた英語表現の解説が付いております。

絵本全30冊と解説本が入荷したのですが(カセットテープ、書き方ノートのみ欠品しております)、司修さんの「under the ground」の状態が良くないため(中のページに大きな破れ)このシリーズの司修さんのもう一つの作品「IN THE FARMYARD」をお買い上げ頂いた方にこちらはおまけとして付けさせて頂きます。



そのREAD MASTERシリーズの中の一冊、司修さんの「IN THE FARMYARD」です。

数多くの絵本や挿絵の仕事でをされている司修さんですが、その作品のたびに技法や画材を変えるために作品ごとにがらりと絵柄が変わり、同一の作家の作品と気付くと驚いてしまうものも少なくありません。それでもそのどれも素晴らしい作品ばかりで、通底している「暗い色調」には独特の深みがあります。

こちらのお話は、一匹の狐が夜の農場に忍び込むお話です。テキストの英語は中学一年生程度、絵がお話を引っ張ってくれていますし、巻末には英語表現の注釈も。英語を勉強し始めの小学生中学年くらいのお子さんにちょうどいいかもしれません。


新しい本も入荷しています。

ほしよりこさんの新刊「B&D」9月18日発売

やなせたかしさんの復刊本「ルルン=ナンダーのほし」9月12日発売

まだ発売して1〜2週間程ですが、古本です。

状態も新品同様なので、少しでもお安く買いたい方は如何でしょうか。5,000円以上お買い上げ頂くと送料無料になりますので、さらにお得です☺️ やなせさんの「ルルン=ナンダーのほし」は元版は1976年の発行です。

ひとつの星であるルルン=ナンダーが地上へ落っこちて、色々な生き物と出会った後に、ある男の子と出会うお話です。

やなせさんの作品はどれも、ご本人も仰っていたと思うのですが、やなせさん自身の戦争経験が何処かに影を落としています。このお話も一見すると優しい物語なのですけれど、やはり何か、厳しさのようなものを微かに感じることが出来ますね。

やなせさんの作品にはいつもそうした優しさと厳しさが同居しているように感じられます。



「やかまし村の子どもたち」「長くつ下のピッピ」などの作品で知られる児童文学作家アストリッド・リンドグレーンの本が2冊入ってきました。

1冊はリンドグレーンへのインタビュー本で、当時84歳の彼女が子供時代の回想を交えながらその創作について語っています。そこで「あなたは何故世界一人気のある作家になったのでしょうか?」という問いに「それはわたしが幸福な子ども時代を過ごしたから」と答えています。

もう1冊の本はそのリンドグレーンの子ども時代にどんな遊びをして過ごしていたか、ということが描かれた本です。わたしたちが遊び死にしなかったのは、不思議なくらいです、というリンドグレーンの、やかまし村そのままの子ども時代が作品にはどのように取り入れられたのかもこの本には書かれていて興味深いですね。

巻末のあたりにはそのリンドグレーンが生まれ育った街スウェーデン、ヴィンメルビーの紹介も10ページほど載っています。所縁の地の現在を写真で見ることもできます。


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