本日は横浜/川崎臨海部のケーブルテレビYOUテレビさんの番組に取材して頂きました。
見ることの出来る方もかなり限られ、まだ放送時期などはまだわからいのですがもし機会がございましたら、見て頂けると嬉しいです。
さて、本日は6月29日は「星の王子さま」で知られるサン・テグジュペリの誕生日だそうです。1900年生まれなので、今年で生誕120年と、キリのいい年ですね。
そこで本日は「星の王子さま」の本を幾つか更新しております。
今手許にはそこまで珍しいものはないのですが、岩波版の旧版/箱入りのもの(1965年刷)などもあるので、ぜひご覧ください。
「星の王子さま」はこの日本でもとても広く読まれていますよね。
自分も比較的若い頃から、何度も読んでいると思いますが、読むことを重ねるにつれて、ようやく、だんだんとこの本の美しさがわかってきた気がしています。
10代の頃は、きっとあまりピンと来ていなくて、だから多分、その後にも何度も読んだと思うのですけれど、王子様のあの純粋さが、なんだか怖かったんです。
今ではもっと、離れて読むことが出来ている気がしますが、以前はなんだか責められているような気がしていたのかもしれません。
王子様の言葉がチクチクと胸に痛い、そんな風に。
このお話の中で特に美しいのは、バラのお話と、キツネとのお話だと思います。きっと皆さんも同じでしょうか。
自分だけの大切なもの。
きっと、ただそれだけのことなのですが、これだけ平易な言葉で、シンプルなエピソードで、そして恐ろしいほどの強度のある言葉で語られた文章を自分は他に知らないです。
優しい言葉で書かれているので、児童文学と捉えられていることが多い本ですけれど、とても難しいことが優しい言葉で書かれている、自分にはそう思うので、きっと大人になってから読んだほうが良い気がします。
サン・テグジュペリも、特に子ども向けに書いた、というわけでも無のではないでしょうか。そもそも前書きには「私はこの本をあるおとなの人に捧げた」と書いています。
(ですが、この前書きもかなりの曲者で、意味が様々にとれて読めてしまうので、どういう意図があったのか正確に読むことは困難である気がします)
また、この意味が様々にとれて読める、と言うのはこの本の全編に渡って感じられるものですね。
この本の純粋さを利用して、悪用することさえ出来てしまう気がするほどです。
ところで、先日紹介した片山令子さんの「惑星」の中にも「星の王子さま」について書かれた章がありました。
「ここには、ほんとうのことがいっぱい書かれています。家くらいの小さい星に住んでいる王子。このお話を読むと、わたしたちも寄る辺ない宇宙に、ひとりひとり浮かんでいるんだ、というほんとうに気付きます。ほんとうのことは、ときに、ほんとうにかなしい。」
星の王子さまに書かれている、ほんとうのこと。
自分は何処まで、その「ほんとう」を、恐れずに見つめることが出来ているのか、いつまでも、いつまでも考えてしまいます。
オンラインストアでもどうぞご覧ください。
当店のサン・テグジュペリの本はこちらです。
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