変わった判型の本というのは何だかそれだけで、魅力的に映ってしまうのは自分だけでしょうか?
すごく大きかったり、反対にとても小さかったり、横に長かったり縦に長かったり。
本棚にしまうときには困りますけれど、そういう判型の本は本棚に綺麗に収めるのはあきらめて、いっそ面で飾ってしまいましょう。
こちらもそんな絵本のひとつです。
「PIERROT LE GRAND」Halfdan Rasmussen/Ernst Clausen
デンマークの作家とイラストレーターによる、元は1950年に出版された本ですが、こちらはフランス語で2007年に翻訳出版されたものです。
本棚には厳しいサイズの、縦長です。
縦長の絵本というとすぐに思い浮かぶのはオルセンの「つきのぼうや」でしょうか。
特殊な判型の絵本の中でも縦長のものは特に、だと思うのですけれど、その絵本が何故そのような特殊な判型になっているのかというのは、その本の内容と大きく関わっている場合が多いですね。
オルセンの絵本は空からだんだんと落ちていく冒険をあの縦長の判型で面白く表現したものでした。
この「PIERROT LE GRAND」は通学途中、背の小さな男の子だったPierrotが、僕も背が高くなれたら良いのになとぼんやり考えながら歩いていると、ハプニングで背が異常に高くなってしまった(洗濯物絞り機で伸ばされてしまうのです…)男の子のお話です。
この異常に背の高くなってしまった男の子の表現のために縦長の判型になっているのですね。
背が高かったら良いのになと思っていた男の子も、異常に背が高くなってしまったことで巻き込まれる色々なトラブルに辟易して、結局は元に戻れるのですが、背が伸びてしまった理由と同じで背がもとに戻った理由もちょっとふざけている感じ(漫画的とでも言えば良いのでしょうか)で笑ってしまいます。
お話を書いているは先程名前を出した、オルセンの絵本のお話なども書いているハルフダン・ラスムッセンです。
そう言えば「つきのぼうや」のオルセンもデンマークの作家でした。この縦長の絵本というのはもしかしたら、なにか同じアイデアから来ているのかもしれませんね。
ぜひオンラインストアの方でも御覧ください。
「PIERROT LE GRAND」Halfdan Rasmussen Ernst Clausen
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