いつのまにかもう暑かった夏は終わって、雨の続く季節になりました。もう大人の自分は窓の外の雨音を聞いていると、ある感慨が、幾つもの記憶の層によってきっと出来ている「雨の日の気分」に少しだけ浸ってしまうのですけれど、子どものときの「雨の気分」は今とは随分と違うものでした。最近それを思い出したのは、ここのところ雨の日に傘ではなくてレインコートを着る機会が多かったからなんです。レインコートだと、傘よりずっとまるで本当に雨の中にいるみたいで、それが何だか懐かしく、ずっと昔の雨の日の中にいるようで、素敵でした。イブ・スパング・オルセンのこの「あめ」と言う絵本も、また違った「雨の日」を教えてくれる絵本です。雨の日に窓から外を眺めていた女の子、シャ...

本日の新入荷商品を更新しました！本日はオーピーコレクションのウォルター・クレインの絵本や、グラビアンスキーの鳥の絵本（英語版）など入荷しております。他にも日本語の絵本でも田島征三さんのサイン本、ブライアン・ワイルドスミスの絶版絵本「わたしのメリーゴーランド」、また、先日紹介した「レニとよばれたわたし」（日本語版）なども再入荷をしております。ぜひご覧ください。

出久根育さんのチェコ絵本、最後にご紹介するのは「RIKALI MI LENI」です。こちらは昔、エヴァ・ベドナージョヴァーの挿絵でも出版されていたズデニュカ・ベズヂェコバーによるお話で、邦題「レニとよばれたわたし」となります。第二次世界大戦中、ドイツのある家庭で、レニという名でドイツ人として教育を受けて育った少女。家族との日常や学校での出来事、チェコ語の書かれた缶にはいったお菓子や、チェコ語のプレートのついた昔のトランクやお人形などを見つけたりするうちに、自分がこのドイツ人家庭の本当の子どもではないことに気付きます。本当のお母さんの元に戻るまで、勇敢に現実と向き合って頑張った、小さな女の子のお話です。1939...

本日の新入荷商品を更新しました！本日は先日から紹介させて頂いている出久根育さんのチェコの絵本のなかにもある「レニとよばれたわたし」の、以前日本語版で出ていた、エヴァ・べドナージョヴァーが絵を付けている本を更新しております。他にもカール・ラーションの作品集や昨日はシュルヴィッツとの絵本も更新したアイザック・シンガーの「Noahs Taube」こちらはエリック・カールが絵を描いたものですね。日本語の絵本でも珍しいものも入っております！また読み物では尾崎一雄の小説、エッセイを更新しております。ぜひご覧ください。

来週末、当店は「天王洲コレクション」と言うヴィンテージファッションのイベントに出店をさせて頂きます。以下公式サイトからの転載ではございますが、見て頂けると幸いでございます。お時間ありましたらお立ち寄り頂けると嬉しいです。ファッションのイベントですが当店は勿論古本屋として参加しております！

本日ご紹介する出久根さんの本は、マルチン・ヴォペンカ作「O duše a dívce」日本語に直すと「魂と少女について」というタイトルになります。タイトルの響きからも感じ取れるものがあるかと思いますが、自然界の摂理や自然の姿を通して、さまざまな人生観を考えさせられる、哲学的な14の物語の短編集です。個人的には、出久根さんの描く自然と動物の描写にどこか神秘的な力を感じ、特に惹かれるのですが、この本ではそんな出久根さんの絵の魅力がお話と見事に響き合っているように思います。静謐で美しいページいっぱいのカラーイラストと、文章ページに散りばめられた白黒のカット、どちらからも出久根さんの丁寧で繊細な筆づかいが感じられ、物語への想像力を...

本日の新入荷商品を更新しました！本日は絵本ではユリー・シュルヴィッツと、ノーベル賞作家でもあるアイザック・シンガーの児童書「DIE NARREN VON CHELM」（ドイツ語版）、やボリスラフ・ストエフのドイツ語絵本、チェコの詩人フランチシェク・ハラスの詩集にヨゼフ・チャペックの挿絵を付けた本「Un Poete parle aux enfants」（フランス語版）はデザインも優れていて、とても面白い本など、色々と入荷しております。日本語でも絶版のセーラーとペッカシリーズの絵本や佐藤さとる／林静一というちょっと目を引くコンビの絵本「かえるのアパート」なども。デザイン系ではタイポグラフィの本（ヤン・チヒョルトなど）や、美術系ではロベー...

昨日お知らせいたしました出久根育さんのチェコ絵本、本日オンラインストア更新されております。是非、ご覧になってみてくださいね。初日の今日は「Zajatci stříbrného slunce（とらわれた銀の太陽）」をご紹介させていただきます。ミロシュ・クラトフビールによる子ども向けの読み物ではありますが、少し複雑な内容で、大人も一緒になって考えさせられるおはなしです。お父さんに買ってもらったコンピューターの戦争ゲームに夢中になっていたマレク。ある日、胸に三つの銃弾の跡をもつアダムという、白い影のような少年に出会います。そして、その少年に連れられ見知らぬ廃墟の街へと行くことに。その街にはたくさんの子どもたちがいて、マレクは仲良くなり遊ぶ...

この絵本「My Friend Johnny」は、もう随分前になってしまうのですが、アメリカのヴィンテージ絵本のコレクターの方から絵本を買い取らせて頂いた際の中の1冊です。ジョニーは隣に住んでいる、一番仲の良い友達。でも喧嘩をしてしまって、もう二度と口を利かないと決めたんだ。僕には他にもいっぱい友達がいて、向かいに住んでるトミー、角の家のジョイ、ジミーの妹のジェーンなんて、いつも僕と遊びたがってるんだから。…だけど、一番の友達だったジョニーは、誰よりも木登りが上手で…。喧嘩してしまったふたりの男の子。相手の男の子のとの思い出を数えて、喧嘩してしまったことを後悔し、仲直りするまでの、短いお話です。二人の友情の思い出がVana Earle...

本日の新入荷商品を更新しました！本日は昨日少し書かせていただきました出久根育さんのチェコで出版された絵本を更新しております。各々の絵本については今週詳しく紹介させていただきますが、こちらは全て古本ではなく新品の本で、すべて出久根育さんのイラスト入りサインが入っています。ぜひ見てみて下さい。古本ではアメリカのヴィンテージ絵本を幾つか更新しております。大分前にアメリカのヴィンテージ絵本のコレクターの方から買い取らせて頂いたものだったのですが、なかなか更新出来ずにいたのですが、少しづつ更新させていただこうかと思っております。珍しいものも色々ございますのでぜひご覧ください。日本語の絵本でも、スイミーの古い刷（1980年）の絵本（カバー付き！...

出久根育さんの絵を初めて目の前で見たのは、銀座にある古いビルの、小さなギャラリーでした。立体的な四角い石膏のようなものをキャンバスに、透明感のある不思議な雰囲気の漂う絵がいくつも並んでいて、側面まで描き込まれたその塊を、私は横から、下からと何度も何度も覗き込みました。それからは、そこで個展を開催される度に見に行かせていただいくようになり、見るごとに新しい魅力があって、いつも新作を見られるのが楽しみでした。出久根さんは、チェコのプラハを拠点に、あちらと日本と、それぞれの言語で著作を発表されています。十分、日本語で出久根さんの作品世界を楽しむことはできるのですが、まだあちらでしか流通していないものにも、素敵な作品が沢山あります。しかし、...

本日の新入荷商品を更新しました！本日はロジャー・デュボアザンの未翻訳の絵本や、クライドルフ、くまのプーさん、安野光雅さんの珍しい絵本「十のいましめ」なども入荷しております。他にもジュール・シュペルヴィエル「沖の小娘」に横田稔が銅版画を付けた限定本（150部限定、本書はその中でも著者本15部のうちの1冊）、また小島信夫の著作やスイスのデザイン誌「graphis」なども入荷しております。ぜひご覧ください。