「きんいろのとき」アルビン・トレッセルト ロジャー・デュボアザン

今日は掃いたような青空でした。

夏の終わりから晩秋にかけての、美しい自然の変化そして虫や、動物、人間たちの営みを描いたこの絵本「きんいろのとき」はアルビン・トレッセルトとロジャー・デュボアザンのコンビで作られた絵本です(訳は江國香織さんです)。

当店でも以前紹介した「HIDE AND SEEK FOG(きりのなかのかくれんぼ)」もこのコンビの絵本でした。

夏の終わりの空から、黄金色の小麦、色とりどりの落ち葉、木の実、果樹園での収穫、そしてハロウィン。

デュボアザンの手によって描かれたこの美しい季節の1ページ1ページは、わたしたちが今その中にいるこの季節を、また新たに輝かせてくれるようです。

例えばデュボアザンの描く赤。


「もやのたちこめた 朝のひかりのなかで 木々は もえるように 赤く 黄色く 金色です」

「にぐるまは ぴかぴかの 赤いりんごや 金色のなしたちで いっぱいです」


その赤を見れば、この季節を歩く時にふと何処かで、ああ、あの赤だ、とその赤はわたしたちの記憶に残っていて、目の前の自然が、ただ目の前にあるだけでは無く、離れた時間や空間を含んだ幾つもの層となって立ち現れてくる、そんな赤となり得るのではないでしょうか。

9月には、わたしの家の周りで暗くなればすぐに鳴き出していた虫たちも、台風とともに何処かへ行ってしまったのか、とても静かな夜です。もうすぐ冬が来るのですね。


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きんいろのとき」アルビン・トレッセルト ロジャー・デュボアザン

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