「なみ」スージー・リー Suzy Lee今日は夏らしい絵本を。スージー・リーの「なみ」です。文字のない絵本で、絵だけでストーリーを読ませる表現が圧巻の、素晴らしい絵本ですね。一人の女の子が母親と海へと遊びに来て、波と戯れる。その様子が描かれています。それだけと言われればそうなのですが、よせてはかえす波の表現、女の子と海との駆け引き、海/波だけ青く色付けして描き、それ以外をモノクロで描いく、しかしそれはお話の展開で徐々に変わっていき、そして本と言う形には避けられない、見開きの絵を描いた時には、右のページと左のページでどうしても絵が切れてしまう、ということを逆にメリットとして利用した仕掛け、などなど、文字のない絵本にも関わらず、読むべき点が数多くあり、読む度に発見のあるすごい...12Aug2016news日々の絵本
「あら どこだ」神沢利子 詩 長新太 絵こちらの絵本「あら どこだ」は、動物たちの姿、虫たち、花や植物を、神沢利子さんによる、子どもたちが親しみやすいシンプルな表現ながらも、それでいて豊かな視点を持つ詩、そして長新太さんの柔らかで、可笑しみを持った絵によって描かれた絵本です。長新太さんの絵に詩が付いているという組み合わせは個人的にはとても好きなのですが、中でもこの神沢利子さんとの絵本は読む度に優しい気持ちになれます。野原がつけたきいろい ボタンたんぽぽさんたんぽぽさんちょうちょがやすむかわいい おいすたんぽぽさんたんぽぽさん切り詰められ、単純化されながらも、深い魅力を感じるこの二人の創作を読むにつけ、詩人の長田弘さんが「記憶のつくり方」で書かれていた「一人の日々を深くする...10Aug2016news日々の絵本
8月10日新入荷商品本日の新入荷商品を更新致しました!本日は洋書絵本色々入っています。「WALDKONZERT」ヨゼフ・ウィルコン「Die Amsel und der Papagei(ポスター付き)」Antonie Schneider 作 Jozef Wilkon 絵(ヨゼフ・ウィルコン)「L'Arbre Merveilleux」Anne Herbauts(アンネ・エルボー)「Trois oeufs」Eric Battut(エリック・バトゥー)「Hier in den Bergen」Ali Mitgutsch「Rundherum in meiner Stadt」Ali Mitgutsch「THE MOTHER GOOSE TREASURY」RAYMON...10Aug2016入荷情報
8月9日新入荷商品本日の新入荷商品のお知らせです。今日は当店らしい面白い展覧会図録が入荷しました。「書物の森へ 西洋の印刷本と版画 1996年」「記憶された身体 アビ・ヴァールブルクのイメージの宝庫 1999年」「エリック・サティとその時代展 2015年」「アフィッシュ・フランセーズ 現代フランスポスター50年の歩み 2000年」などでございます。いつもの様に絵本も入荷しております。「GIVE US THIS DAY」TASHA TUDOR「The Rose in My Garden」Anita Lobel「THE COMPLETE BOOK OF THE FLOWER FAIRIES」CICELY MARY BARKER「ぼくはいろいろしってるよ」...09Aug2016入荷情報
「Kvetouci svet」ANTONIN POSPISILこちらもチェコで買い付けてきた絵本の中のひとつ、ANTONIN POSPISIL(アントニーン・ポスピーシル)がイラストを描いた「Kvetouci svet」です。お話を手掛けているのはチェコの農学者であり作家でもあるJAROSLAV SPIRHANZL-DURIS、そのキャリアを存分に活かした自然の描写に溢れた絵本で、ポスピーシルの描く可愛らしい動物たちや美しい植物の姿を大きな判型の絵本で見ることが出来ます。野うさぎや、野原の花畑を飛び交う蝶々、虫たち、そんな自然の中に暮らす人間の姿。最後の方のページのかがり糸が取れかかっているため、落ちそうなページがあるのが難点ですが、1947年の刷の柔らかな手触りの感触の紙、落ち着いた発色の印...09Aug2016news日々の絵本
8月8日新入荷商品本日新入荷商品でございます。本日は絵本が多めですので、読み物から紹介させて頂きます。読み物では「犬の心臓」ブルガーコフ「共苦する力」亀山郁夫「詩の樹の下で」長田弘などが入っております。絵本、児童書では「魔女のむすこたち」ポラーチェクこちらは挿絵をヨゼフ・チャペックが描き、装幀デザインは堀内誠一が手掛けているものです。1969年の初版。他にも「ニニのゆめのたび」アニタ・ローベル「それでいいのだ!」ジェイムズ・スティーブンソン「さるのよめ」太田大八「あらどこだ」長新太「あたまをひねろう!」ピーター・シス「ふしぎの国のアリス」ルイス・キャロルなどなど他にも絵本が幾つか入っております。それではどうぞ宜しくお願い致します。08Aug2016入荷情報
「HIDE AND SEEK FOG」Roger Duvoisinロジャー・デュボアザンと言えば、「がちょうのペチューニア」や「かばのベロニカ」、また奥さんとの共作である「ごきげんならいおん」シリーズを思い浮かべる方も多いかと思います。スイスに生まれ、その後アメリカに移り住み多くの作品を生み出したデュボアザンは、日本でもたくさんの絵本が邦訳され愛され続けてきました。今年の6月にも「みみずくのナイトとプードルのデイ」が邦訳出版されたばかりですが、その作品も含め、鮮やかな色彩でデザイン性の高い、動物たちの絵の印象があるのではないでしょうか?本日紹介する「HIDE AND SEEK FOG」は、そんなデュボアザンとはまた違った印象を与えてくれるかもしれません。HIDE AND SEEKとは、かくれんぼの...08Aug2016news日々の絵本
「BROUCCI」Jan Karafiat Jiri Trnka先日はJosef Wenigによるイラストのものを紹介させて頂きました「BROUCCI」ですが、こちらはイジー・トルンカのイラストによるものです。チェコの絵本作家の中でも世界的な名声を得て、その評価は確立したものになっている彼のキャリアの中でも、この「BROUCCI」をもっとも美しい絵本と呼ぶ声もあるほど、人気のある一冊です。本の中の大きなイラストはすべて長方形の窓に入れられており、この画面構成もこの絵本の柔らかで幻想的な雰囲気を際立たせています。ヤン・カラフィアートによるこの日本語題「ほたるっこ」の物語をチェコ絵本作家の代表作として是非見て頂きたいです。「BROUCCI」Jiri Trnka05Aug2016news日々の絵本
8月5日新入荷商品本日新入荷商品ではRoofさんで展開していたチェコ関連本の和書を中心にupさせて頂きました。トルンカの絵本やチェコのブックデザインの絵本、チャペックのエッセイ、そしてチェコ〜ロシアの映像文化の本「イメージのポルカ」なども入っています。ほかにはプルースト「失われた時を求めて」の7冊セット(箱入り)や、「MADELINE'S HOUSE」(マドレーヌシリーズのミニチュアサイズの絵本の3冊セット)なども入っております。是非オンラインストアでも御覧ください。05Aug2016入荷情報
「A LITTLE PRINCESS」FRANCES HODGSON BURNETT TASHA TUDORもう一点本日入荷したものから一冊を。こちらはバーネットの「A LITTLE PRINCESS」です。日本でも「小公女」として親しまれていますね。当店入荷商品はこの小公女にターシャ・テューダーが挿絵を描いた版です。現行流通版(HarperCollins)ではなくLIPPINCOTT版1963年初版で、現行のものとは装幀が大分違います。カバーは紙カバー、カバーの中は緑色の布装に、金箔押しでイラストが表紙に、背表紙にはタイトルが施されています。カバーに破れなどが見られますが、全体としての状態は悪くありません。比較的珍しく、本として美しい出来のものなので、小公女が好きな方、ターシャ・テューダーが好きな方にはお薦めですよ。「A LITTLE ...04Aug2016news日々の絵本
8月4日新入荷商品本日はジャン・ジャック・サンペの本4冊「プチニコラ」(フランス語)のシリーズが2冊、そして「Sauve qui peut」(フランス語)そして日本語翻訳版の「サン・トロペ」の4冊。これもまたフランスの絵本画家の巨匠モンヴェルの「子ども景色」アナトール・フランス ブーテ・ド・モンヴェルほかにも「ねずたんとねこたん」佐々木マキ「氷の巨人コーリン」スズキコージ「長ぐつをはいたねこ」ウォルター・クレイン洋書ではありますが児童書読み物では「 A LITTLE PRINCESS」のターシャ・テューダーがイラストを手掛けた本の1963年初版、これは現行のものとは装幀デザインが違い、紙のカバー、中は緑の布装に金箔押しと言う装幀になっています。また美...04Aug2016入荷情報
Jean-Jacques Sempé本日はジャン・ジャック・サンペの絵本が幾つか入荷しました。サンペ代表作といえば勿論「プチ・ニコラ」ルネ・ゴシニとのコンビの作品で、フランス人なら誰もが知っている国民的作品です。日本で言うとサザエさんなどに近いでしょうか。その「プチ・ニコラ」のシリーズも原書フランス語版で2冊、サンペのコミック作品「Sauve qui peut」(フランス語)、そして日本語翻訳版による絵本「サン・トロペ」「とんだタビュラン」が2冊入ってきました。「サン・トロペ」は南仏の高級リゾート地で、ここを舞台とした絵本と言いますか、コミックのような本になっています。別段ストーリーがある訳ではないのですが、1968年の、サン・トロペのバカンスの風景、そしてそこの人び...04Aug2016news日々の絵本