2019.05

愛する人の不在を、どうやって耐え忍べば良いのでしょうか。心の中に空いた空間を、その愛する人で埋める事ができない時には、何処へ気持ちを持っていけば良いのでしょうか。欠けてしまったものは、その欠けたもの以外のものでは、もう埋めることが出来ないのは、わかっているのですけれど。「IF YOU LISTEN」Charlotte Zolotow　Marc Simont（1980年）主人公は一人の少女。その少女の父親は遠くへ行ってしまって、それからもう随分と時間が立ちました。ある時、少女は母親に尋ねます。「遠くに行ってしまった人が、お母さんのことを愛していると、どうやって知れば良いの？」「あなたは、お父さんのことを言ってるの？」「そうよ。いまは会...

今週末の日曜日は母の日ですね。もっと早くこの絵本を紹介しようと思っていたのですけれど、直前になってしまいました。「Mother’s Day」Mary Kay Phelan　Aliki（1970年頃3刷／初版は1965年）タイトルの通り、母の日についての絵本です。そう言えば母の日って、いつからあって、何故こういうお祝いをする日になっているのか、考えてみると全く知りませんでした。その母の日の歴史を紹介してくれる絵本なんですね。ギリシャ神話の大地母神キュベレー、そのキュベレーを讃えるお祭りからお話は始まります。母親という存在／象徴への信仰の、一番古い例として、このギリシャの神を紹介しているのです。そして古代ギリシャ〜ローマの時代から、キリ...

続けての投稿ですみません。今週末の出店のお知らせをさせて下さい。今週末の土曜日、日曜日は当店はいつも出店させて頂いている天王洲ハーバーマーケットへ出店させて頂きます。今週末は東京蚤の市も開催されるとのことですが、東京蚤の市は今回から会場が変わり、大井競馬場での開催となるそうです。…天王洲と近いじゃないですか！ぜひ東京蚤の市行かれる予定の方は天王洲ハーバーマーケットの方にも、足を伸ばして頂けたら嬉しいです！大井競馬場と天王洲ハーバーマーケットは、東京モノレールで10分ほど！徒歩でも40分だそうです！こういう時こそ、わざわざ天王洲の方まで来て頂いたお客様に喜んで頂けるようにと、うちのお店は気合いを入れて全力で、素晴らしい本、珍しい本、貴...

皆さん連休は如何お過ごしだったでしょうか？出店もあったので、自分は半分くらいは仕事をしておりましたが、後半には少しゆっくり出来て、行きたいと思っていた、長野、八ヶ岳の小さな絵本美術館にて開催中の「フェリクス・ホフマン展」にも伺うことが出来ました。展示はとても素晴らしく、中でも驚いたのは、ホフマン自作の手作りの絵本が展示されていたことでした。ホフマンは絵本作品を、もともとは自分の子供や孫のために手作りの絵本で最初に作り、それが作品として出版されている絵本のもとになっている、と言う話は自分も紹介したことがありましたが、その、息子や孫に送られた、ホフマンの手作りの絵本が幾つも展示されていたんです！美術館の方にお話を伺うと、ホフマンのご子息...

連休中は皆様いかがお過ごしでしょうか？GW初日3日間の出店の後は、当店も少しスローペースにさせて頂いておりますが、本日は新着商品の更新もしております。新着ではパツォウスカー、ドイツ語洋書絵本、オーピーコレクションなど色々更新させて頂きましたが、こちらはエルンスト・クライドルフの「Blumen-Märchen」です。日本語でも「花のメルヘン」として翻訳出版もされていましたが、絶版になって久しく、値段もかなり高騰して手に入りづらくなってしまっていますね。ドイツ語版はほるぷ出版のベルリン・コレクションでも発売はされておりましたが、こちらはドイツの出版社によるドイツ語版です。刷は1987年。表紙の紙は柔らかい雰囲気のもの、中はコート紙が使わ...