「もず」初山滋 作版 古倫不子 詞 諸井誠 曲 Hatsuyama Shigeru

「涙の跡のように淡く滲んだ色彩」初山さんについてそう言った表現を何処かで目にした記憶があるのですが、この表現から受け取る叙情と瑞々しさ、そして何処か都会的な感覚こそ、初山滋さんの絵の魅力の一つではないでしょうか。

こちらは「もず」、初山滋さんが絵(作版)を手掛け、併せて詞(古倫不子さん)、曲(諸井誠さん)も掲載されている、歌/童謡の絵本です。

以前こちらでも初山さんの絵本「たべるトンちゃん」を紹介させて頂きましたが、その絵を見ていると音が奏でられるのが聞こえるような気がするほど音楽的です。テンポの良いリズムと抜けの良い高音、そういった聴覚的なイメージがその絵からは立ち上がります。ですのでこうした絵本が作られるのは自然なことかもしれません。

この絵本は判型も大きいので、武井武雄さんや岡本帰一さんらと並んで日本の絵本(童画)黎明期を切り開いた一人でもある初山滋さんの絵を存分に楽しめる一冊となっております。

当店在庫はこちら「もず」

0コメント

  • 1000 / 1000