2015.12

今日もクリスマス絵本入荷しております。まだあと10冊ほどは今週中に入荷出来ると思いますので、サイトを見て頂けたらと思います。さて、こちらもクリスマスの素敵な絵本「聖なる夜」です。作者はスウェーデンを代表する作家、ノーベル文学賞初の女性受賞者セルマ・ラーゲルレーヴと、アストリッド・リンドグレーンの挿絵で知られるイロン・ヴィークランドの二人です。青を基調として描かれるヴィークランドの絵は淡く、幻想的なクリスマスの雰囲気を醸しだしており、リンドグレーンの挿絵で多く見られる明るい感じとは違って、静謐な印象を受けますね。お話はキリスト生誕にまつわるお話なのですが、他のクリスマスのお話と違うのは、このお話が、今はもういない祖母に、幼いころに聞か...

数多くの絵本を残し、コルデコット賞を始め数多くの受賞歴もあり、世界中で人気のあるアメリカの絵本作家、トミー・デ・パオラの「クリスマスおめでとう」です。この絵本はその横長の判型を活かすように、この絵本自体が舞台となっていて、クリスマスの劇が演じられています。馬や羊にはローラーが付いていて、星と天使は吊るされて、そんな可愛らしい演出と、トミー・デ・パオラの描く愛らしい人々の絵でイエスの誕生を読むことが出来ます。最初のタイトルページで、劇に出る人物たちがその劇の準備をしている場面が描かれているという心憎い細かい演出も、読んでいて嬉しくなりますね。初版は1982年で、その後何回か重版されているようですが、もう絶版になって久しいようで少し珍し...

児童文学の世界で多くの作品を残している牧野鈴子さんの「森のクリスマスツリー」です。牧野さんの作品の中には、はっきりと子供に向けて描かれたようなわかりやすい明確なイラストレーションのものと、幻想的で耽美的な、美しさを追求した作品とに分けることが出来るかと思いますが、この「森のクリスマスツリー」に関しては、どちらともとれるかもしれません。でもやはり後者のほうでしょうか。（当店に在庫している「孵化」は完全に後者だと思います）秋から冬へ移っていく季節の移ろいが繊細なタッチで表現されています。ぼんやりと光りが森のなかで漂い、雪が淡く輝いている様子には思わず息を呑んでしまいます。森番のおじいさんと動物たちのクリスマスイヴのお話です。

12月に入りましたのでクリスマス絵本を続けて紹介させて頂いております。こちらはリスベート・ツヴェルガー「クリスマスのまえのばん」です。国際アンデルセン賞やブラティスラヴァ世界絵本原画展金賞など多数受賞歴があり、世界的な人気も非常に高いオーストリアの絵本作家です。日本でも多数の作品が翻訳出版されております。繊細で静謐な絵が印象的ですね。お話はクレメント・クラーク・ムーアの詩を江國香織さんが訳したもので、クリスマスの前の晩にサンタクロースが訪れる様子を描いた絵本です。今では誰もが馴染みのあるこのサンタクロース像ですが、このクレメント・クラーク・ムーアの詩によって、そのイメージ（煙突、八頭のトナカイ、真っ白な髭、靴下）は広められたようです...

こちらは植田真さんの「マーガレットとクリスマスのおくりもの」お話も絵も植田さんが手掛けた、２作目の絵本です。マーガレットはサンタクロースに憧れる女の子で、クリスマスが近くなるといつも、近所の人達に可愛い木の実や綺麗な葉っぱを見つけてプレゼントしていました。あるクリスマスの前の朝、小さなくるみ割り人形が彼女を迎えに来ます。そしてプレゼントを配るために、マーガレットはくるみ割り人形が呼んだ大きな８羽の鳥に乗って、、、、クリスマスらしい、優しい気持ちの湧く素敵なお話です。最近は少し作風が変わり、益々その絵の魅力が洗練された印象もありますね。2007年のこの絵本では繊細な線と、白い空白を上手く使った絵で楽しませてくれます。最近の作品の特徴は...