ちょうどタイミングよくレオ=レオニの「あいうえおのき」そして原書版(ペーパーバック)の「the alphabet tree」が一緒に入荷しましたのでご紹介させて下さい。
フレデリックやスイミー程ではないにしても、こちらの絵本もレオ=レオニの中でも好きな人が多い絵本ではないでしょうか。
あるところに「あいうえおのき」がありました。
文字たちがその木の葉っぱの上を飛び回って楽しく暮らしていたのです。しかしある日強い風が吹き、文字たちの幾つかは飛ばされてしまいます。怖くなってしまった文字たちは木の中で固まってじっとしていました。
そこにことば虫がやってきて、文字たちに言葉をつくることを教えます。そうすれば風が吹いても飛ばされないと。文字たちは手を取り合っていろいろな言葉を作ります。
「ちきゅう」「あおぞら」「はっぱ」「あなた」「わたし」
すると今度は毛虫がやってきて「文を作ったらどう?何か意味のあることを」そう言います。
文字たちは頑張って文を作り、葉っぱや、虫の話をします。
毛虫は「そのちょうし!」と言いますが、でも、なにか大事なことを言わなきゃダメだ、といいます。
文字たちは考えます。ほんとうに大事なことは何かを。
そして文字たちは大事な言葉をつくるのです。
まるで創世記のような、言葉の始まりの神話とも言える素晴らしい絵本です。
最後に文字たちがつくった文章、そしてそのつくられた文を背中に乗せて毛虫の言う台詞を、是非この絵本を手にとって見て頂きたいです。
ちなみに入荷しました原書ペーパーバック版は、見返しのページに「fun with words」と題された易しいアルファベットのクイズ問題と「Make an alphabet tree!」というアルファベットの木の作り方も載っています。
「あいうえおのき」レオ=レオニ
「the alphabet tree」Leo Lionni
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