子どもの頃は、大人になればいろいろなことを知って、知らないことなんて何にもないのかと思っていました。
だけど、年齢を重ねれば重ねるほど、知らないことは増えていって、知らないことだけでいつもベッドが一杯で、今では眠るときはいつも窮屈な思いをしています。
何より、自分がそれであったはずの、子どものことが、全然わからない。わかってないなあっていつも思います。
大人の言葉で、子どものことを説明するだけで、ほんとのところはきっとわかっていない。わからないから、あれかなこれかなと、色々考えてこちらは楽しいのですけれど、子どもは何でわからないんだ、と不満顔で、ちょっとだけ申し訳ない。
「こどもってね」ベアトリーチェ・アレマーニャ
色んな子どもの、ポートレイト集のような楽しい絵本です。
男の子も女の子も、笑った子も泣いた子も、わんぱくそうな子もおとなしそうな子も、みんないます。
みんないて、子どもたちのことを、ちょっとだけ教えてくれます。
耳打ちして、秘密のことを話すように、ちょっとだけ。
好きなこと、楽しいこと、嫌いなこと。
わたあめ、小さいイス、バスに乗って宇宙へ行くこと。
この絵本が良いなと思うのは、子どもに理由を求めていないところです。
好きなことや楽しいこと、嫌いなことは、ただ、好きで楽しくて、嫌いなだけなんですよね、子どもって。
なんで?どうして?って、あんまりたくさん子どもに聞くのは、結局、大人の言葉の中に、子どもを閉じ込めたいだけのような気がするんです。
子どもがそれで窮屈さを感じてしまったら、嫌ですよね。
この絵本の子どもたちにちょっと教えてもらったように、自分も子どもたちをそのまま、ただただ受け止めてあげたいです。
この絵本の締めくくりはこんな言葉です。
こどもってね、ちいさな ひと。
いまはまだ ねむりにつくまで
やさしく みまもっていてほしいんだ。
まくらもとに ちいさなあかりを ともして。
この絵本は現在古本もございますが、新品の本もお取り寄せで対応可能ですので、是非当店オンラインストでも御覧ください。
また、本日はアレマーニャの本を幾つか更新しております。
アレマーニャの絵本は今までにも色々と扱ってきましたが、今回初めて入荷したタイトルもございますので、こちらも是非ご覧下さい。
当店のベアトリーチェ・アレマーニャの本はこちらです。
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