「A Child's Garden of Verses」R.L.Stevenson Alice & Martin Provensen

新入荷商品の中から本日ご紹介する絵本は、アリス&マーティン・プロヴェンセンの「A Child’s Garden of Verses」です。

これはスティーヴンソンの「子どもの詩の園」にプロヴェンセン夫妻が絵を付けた絵本ですね。

このスティーヴンソンの子どものための詩集については、和田誠さんの「旅」をご紹介した時に少しお話しました。この「旅(Travel)」も勿論今回の絵本の中に収録されております。

アリス&マーティン・プロヴェンセンは日本でも幾つも絵本が翻訳され出版されています。「かえでがおか農場のいちねん」や「動物げきじょう」が有名でしょうか。本国アメリカでもとても評価され人気のある作家で、リトルゴールデンブックでの作品はじめ、多くの作品を出版しています。

そのキャリアのはじめにはディズニーのスタジオで仕事もし、ファンタジアやダンボ、ピノキオなどの制作にも関わったそうです。

作品ごとにかなり作風の異なる絵を描くプロヴェンセン夫妻ですが、その底にあるのは、1950年〜60年台頃のアメリカのイラストレーションの色使いの雰囲気でしょうか。この「A Child’s Garden of Verses」でも(それは例えば近年日本でもしばしば紹介されるようになったメアリー・ブレアの色彩感覚とも近いでしょうか)それははっきりと感じられます。

その単純な線や形と美しい色彩は、今の感覚で見ても未だなお瑞々しく感じられ、クラシカルな雰囲気ながらもモダンに感じるという、独特の印象を与えてくれます。

スティーブンソンの詩は、子どもたちが心のおもむくままに遊んでいる詩です。彼らは池に浮かべた舟の船長になり、水車の村を思い出し、ブランコに乗って海賊になって、おやすみなさいの後に抜け出して夜空を見上げます。

病弱だったスティーブンソンは、少年時代たびたび病気になり、ベッドに寝ていなければなりませんでした。そんな時には、その想像力で空想の世界へ逃避して過ごしたそうです。この詩集は、そんな少年時代の不安や希望や夢を作家になった彼が綴った詩集なのです。

このプロヴェンセン夫妻版の「子どもの詩の園」はまだ翻訳されておらず、入荷商品は英語版なのですが、当店在庫商品の中にターシャ・テューダーが絵を描いている日本語翻訳版の「子どもの詩の園」もございます。

どちらも美しく、可愛らしい絵本ですので、是非当店オンラインストアでご覧頂ければと思います。

当店在庫はこちら

A Child’s Garden of Verses」アリス&マーティン・プロヴェンセン

子どもの詩の園」ターシャ・テューダー

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