19世紀の挿絵黄金時代とも呼ばれた時期の代表的挿絵画家でもあるアーサ・ラッカムの本は紹介したことがあったでしょうか。
名前は何度も挙げたことがあると思うのですが、本を紹介したかどうかはちょっと記憶が曖昧です。申し訳ございません。。
こちらの本「TALES FROM SHAKESPEARE」はその名の通り、アーサー・ラッカムの挿絵が入ったシェイクスピアの作品集です。
若い読者向けと書かれているように適宜編集された20のシェイクスピア作品がラッカムの挿絵とともに掲載されております。
ラッカムの挿絵は11枚と余り多くはなく、ハードカバーではありますが、新書サイズの作りが簡易な本ですので、印刷も凝ったものではないのが少し残念ですがその繊細な筆使いは充分に見ることが出来ます。
この本を出しているJ.M.DENT&SONSの本は以前にシェイクスピアの「真夏の夜の夢」のロバート・アニングベルの挿絵本をご紹介しました。
ケルムスコット・プレス直系と思われるようなデザインを踏襲しており、それはこの小さな本にも、見返しの装画の美しさや、この扉絵の装飾部分にも見て取ることが出来ます(写真のページです。この部分はラッカムではありません)。
何度も重版されている本ですが、当店在庫商品は1915年版(初版は1906年)と古く(まだラッカムの存命中ですね)、この時代の本で、簡易な作りながらも、凝った見返しや、美しい扉絵、そしてラッカムの挿絵を、何より安価な値段で手にして楽しめる本はあまり無いかとも思います。
当店在庫はこちら
「TALE FROM SHAKESPEARE」ARTHUR RACKHAM
0コメント