つい先日、五味太郎さんの70年代、80年代の作品が3冊が「五味太郎クラシックス」として新装復刊されました。
今日はその中の作品のひとつ「きみはしっている」です。この本は1979年の出版ですが、ここ数年は見掛けることも少なく古書価も少し上がっている本だったので、この復刊を喜ばれている方も多いのではないでしょうか。
79年の出版ということで、随分前の作品ではありますが、五味さんは既に10数作品絵本を出版しており、もうその作風も確立している感があります。
出版年ごとに少し作品を調べてみたのですが、その最初期から既に五味さんの五味さんらしさが揺るぎなくあるので、一番最初から五味太郎さんは五味太郎さんであったのかもしれません。(例えば当店にも現在在庫のある「ひみつのがっき」は75年の作品です)
五味さんの特徴はその詩的な叙情性と、そしてユーモアではないでしょうか。この絵本「きみはしっている」はそのユーモアが全面に出た絵本でもあります。
ある一羽のハゲタカが自分の取った肉を岩場に隠すのですが、翌日見てみるとなんと肉がなくなってしまっています。ハゲタカは誰に取られたのだろうかと犯人探しを始めるのですが、、、
この絵本のタイトルもその内容に繋がっていて、五味さん流のユーモアを楽しめ、五味さんの幾つかの絵本と同じように読者が本の中へ入っていきやすい仕掛けがなされているので、お子さまへの読み聞かせにはとても適した本ですね。
当店在庫商品は新装復刊版ではなく、オリジナル版です。是非オンラインストアの方でご覧ください。
「きみはしっている」五味太郎
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