「BASN O ZIEMNYCH LUDKACH」J. Ejsmond Teresa Tyszkiewiczowa

通りの百日紅ももう路上に花びらを落としていて、秋がすぐそこに来ているのを肌よりも風景で感じています。

今日は先日更新したポーランド絵本の中からTeresa Tyszkiewiczowaと言う画家の絵本を紹介させてください。

1906年クラクフ出身(1992年没)のこの画家は、その本職は現代美術作家であり、長年国立美術大学の教職も勤めた人物なのですが、1940年代後半〜50年代後半にかけては子どものための絵本も制作をしていました。

この「BASN O ZIEMNYCH LUDKACH」は季節に関するお話ですね。

大地の小人たちが冬を過ごし、花々や虫たちとともに美しい春を迎え、花々や虫たちとともに大地に現れ、そして秋、また冬に大地へと還っていくお話が、Teresa Tyszkiewiczowaの美しい絵とともに語られています。

オルファースの「ねっこぼっこ」をイメージして頂くと話の感じはわかりやすいかと思います。

この画家の魅力はなんと言っても目が覚めるようなこの鮮やかな色彩と、軽やかな線の調和ではないでしょうか。

それぞれの季節の中で、自然そのものが喜び踊るのを、こうした表現で実現されているのを見ると、見ている自分もその季節のただ中に居るように感じられるほどです。

またこの絵本は全てのページが見開きのイラストで構成されているので、この画家の魅力を最大限に見ることが出来る一冊かと思います。

上げた写真のページの、目も眩むような美しい場面をぜひ見てみてください。

名前も知らなかった遠い異国の画家の一冊の絵本が、特別な一冊になる、そんな可能性を持っていると思えるような素晴らしい絵本です。

ポーランドで買い付けてきたこの「BASN O ZIEMNYCH LUDKACH」は1959年のハードカバー版と1964年のソフトカバー版の2冊がございます。

オンラインストアではこの作家の他の作品(アンデルセンのおやゆび姫なども!)もございますので、是非一緒にご覧ください。


当店のTeresa Tyszkiewiczowaの絵本はこちらです。

ポーランド絵本はこちらです。

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