John Burningham (27 Apr. 1936 – 4 Jan. 2019)

2019年1月4日にイングランド/ファーンハム出身の絵本作家、ジョン・バーニンガムが亡くなりました。82歳でした。

私はこの作家にはちょっと特別な関心、というよりも愛着を、持っているかもしれません。

20世紀の、偉大な絵本作家の三人を挙げるならば、モーリス・センダック、トミー・ウンゲラー、そしてこのジョン・バーニンガムの名前を、私は挙げたいのですけれど、その中でも関心より愛着のほうが勝っているのは、このバーニンガムだけだと思います。

他の二人は純粋にその作品への愛よりも、興味/関心が強いです。

バーニンガムの、様々ある絵本の中で、自分は何が好きだろうか、そんなことを考えるだけで、今は何だか寂しくなって、涙が出そうになってしまいます。

やはりシャーリーシリーズでしょうか。

自分が幼い頃から本を読んでいるときに、持っていた、本に対する希望が、そこにはある気がします。

この世界がどんなに嫌になったときでも、本を開けば、頭の中では自分はなんだってできるし、何にでもなれる、それがそのまま描かれていて、爽快でした。

うちの店でも人気があるんですが「SEASONS」も、良いですよね。

バーニンガムの絵と言葉の詩。

今日はこの絵本の1974年の4刷版など更新しております。(ごめんなさい。記事を書いている間にもう売れてしまいました!)

あとやっぱり、以前当店サイトのブログで長い記事を書いたことのある「おじいちゃん」

(https://frobergue.storeinfo.jp/posts/223804)

子どもの問いと、死が主題になっているこの絵本。

そのときに書いたのですが、この絵本の感想を、ある絵本レヴューサイトの中に、同じ感想を言う子どもが何人もいるのを見たのです。

以下自分のブログからの引用です。



<この絵本を子供に読んであげると最後「おじいちゃんは、どこへ行ったの?」と聞かれました>

と何人もの方が書いているのです。

そしてその中のお子さんのひとりは「この絵本、かなしいからいやだ」と言ったそうです。

このことに私はとても興味を惹かれました。

「おじいちゃんは、どこへ行ったの?」と子供たちは訊ねるのですが、この絵本が悲しいことはわかっているのです。

それならばなぜ訊ねるのか?

おじいちゃんが「(大人の言う)死んだ」ことはわかるのです。

でも、おじいちゃんはどこに行ったのか?

そもそも「死」とは何であるか?大人の私たちはわかった振りをしていますが、何もわかっていません。わかった振りして問いをやめて、それを答えにしています。

でも子供はそうではない。

おじいちゃんはどこへ行ったの?

きっと子供の感情はここなんだと思います。

「問い」で感情が終わっているのだと思います。

大人は「おじいちゃんは死んでしまった」という「答え」で終えるのですが、子供は問いで終えるのではないでしょうか。

引用終わり。



私はこの時、簡単に答えを出さないで、問い続ける姿勢の大切さを書きました。まるで大人みたいに。

でも今は、こう問わずにいられません。子どものように。

ジョン・バーニンガム、あなたはどこへ行ってしまったのですか?

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