昨年末にパリで買付けてきたFirmin Bouissetの本。すぐに当店のお客様にお見せしたくて、帰国した翌日の東中野のクリスマスマーケットへ持って行ったのですが、以前より当店をご利用くださっていた方に気に入って頂け、その場でお買い求めいただきました。
とっても素敵な本なのですが、製本の状態はずいぶん劣化しており、雰囲気はあるものの少し寂しい見た目になっておりました。そこでその場でご相談させていただき、私の手で修復した後にお渡しすることになりました。
自身の体調などもあり、半年ほどお待たせしてしまうことになってしまいましたが、先日無事にお客様の元へ生まれ変わった本をお届けすることができました。少しずつですが、こういった作業も日常的に行っていけたらいいなと思います。お店をやることになった時から、根底にある思いは、本を残していくこと、そして行き渡らせること、でした。こちらの本も、持ち主様が所有している間ずっと、そしてその先も本の形のままで楽しんでいただける状態にできたかと思います。
現在サイトへupしております古いフランス絵本にも、落丁や大きなダメージが見られるものがいくつかありますが、 基本的にはその当時のそのままの状態を残したいため、こうした本に手を入れるかどうかはいつも悩ましい問題です。今現在は、自身が出産を控えていることもあり、サイトで販売させていただく本に関しましては、現状お渡しとさせて頂いております。ですが、まだ先の話ではありますが、後々には当店でお求めいただいた本の修復を承れるようにしたいなと思っております。できるだけお客様にとって満足のいく形で所有していただきたいので、そういったころを気軽に相談できるお店にできたらいいなと思います。
今回、とても丁寧な文章と嬉しいお言葉でお客様がその本のことをinstagramにて投稿してくださいましたので、サイトではお見せできなかったこの本を紹介させて頂きます。是非こちらから沢山の方に見ていただけたらと思います。
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