「BORNOGRAFIE」Adolf Born

こちらはチェコのアーティスト、アドルフ・ボーンの「BORNO GRAFIE」です。

日本でも翻訳絵本「ふしぎなでんわ」がありますが、知らない方も多いかもしれません。

絵本を多く作っていますけれど、今で言うグラフィックデザイナーと言ったほうがよく、広告、コミックなど様々な仕事で活躍したアーティストです。

この本は、そんな彼の絵本作家、デザイナー、漫画家といったいろいろな側面が楽しめる一冊の本になっています。

デザイナーの作品集のようでもあり、漫画のようでもあり、絵本のようでもあるのですね。

イラストのあるページに文字は殆ど無いので、パラパラとページをめくると、これは作品集なのかな、とも思うのですが、1ページ1ページを見ていくと、何らかのストーリーらしきものが覗える絵物語風にもなっているのです。

しかし明確にこれとわかるものでもなく、コミカルで、奇想天外な場面が連続していきます(花嫁の格好をした四人の女声が銃を持って紳士たちの看守をしている…)。

そして時折挟まれる違う紙質のページでは完全にデザインされた画面構成でシェイクスピアやヴォルテールなど文豪の言葉が突然引用されています。

荒唐無稽とも思えるコミカルな場面が続いたところに、こういうものを挟まれると、その一冊の本としてのリズムの良さにびっくりし、センスに脱帽してしまいます。

センス、ユーモアの感覚は同じチェコのアーティスト、ボフミル・シュチェパーンとも似ている部分も感じられますが、アドルフ・ボーンのほうがデザイン寄りで、シュチェパーンのほうが芸術寄りの感じですね。

オンラインストアの方でも並べて置いておりますので、どうぞご一緒にご覧ください。


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BORNOGRAFIE」Adolf Born

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