「おんなのことあめ」ヤン・クドゥラーチェク 絵 ミレナ・ルケショバー 文

当店事務所のある横浜はここ数日雨が続いております。雨の絵本は幾つもありますがこちらはチェコの絵本作家、ヤン・クドゥラーチェクの「おんなのことあめ」です。

ひとりで寂しくしていた女の子が、ある時雨と出会います。でも女の子は家に入ってしまい、逆に寂しくなった雨が女の子を探して、、

雨で嫌だな、も、雨で嬉しいも、雨がキレイも、雨で汚れるも、人や生き物や場所や時間によってそれぞれ違う、固まった価値を、柔らかく解きほぐしてくれる、優しい絵本です。以前、絵本の話を人としている時に、黒色が悪者だとか、赤色がヒーローだとか、そういう価値の偏りを子ども向けの本で与えるのは違うんじゃないかな?との意見を聴いたことがあり、なるほどなあと感心したことがあるのですが、そうした意味ではこの絵本は大変優れた絵本だと思います。

点描画を思わせる柔らかいタッチの可愛らしい絵も魅力の、美しい絵本です。2013年に復刊され、現在も新刊流通していますが、当店在庫品は1988年版です。紙の経年の感触が良い雰囲気を出し始めている、状態も良いものです。


当店在庫はこちらです「おんなのことあめ」


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