更新遅くなってしまいました。申し訳ございません。
先週instagramにて紹介させて頂いた本こちらでもupさせて頂きます。
まずはこちら、ページをめくる手で触れるのも躊躇われるほどの繊細なレース切り絵の美しい「白鳥のみずうみ」です。
作者のフランスのイラストレーター、シャルロット・ガストの本は、まだこの本しか日本語では出版されていないようですが、絵本はフランスをはじめヨーロッパでは何冊も出版されております。絵本以外の仕事ではロクシタンの広告デザインなども手掛けている著名なイラストレーターです。
その作者によるチャイコフスキーの名作バレエ「白鳥のみずうみ」ですが、およそ30㎝四方の大きな判型いっぱいに広がるレース切り絵の瀟洒な美しさに目を奪われて、おそるおそる手を触れて、感嘆のため息が止まるまで、何度も透けた切り絵のページをめくってしまいます。
続きまして、
日本では「てぶくろ」で特に知られているエウゲーニー・M・ラチョフの「ねことつぐみとおんどり」です。
お話はロシアの民話をもとにした動物たちのお話で、ラチョフが言うようにそれぞれの動物たちに人間的なイメージが重ねられています。それぞれの動物たちが人間の服を着て(ロシアの何処かの民族衣装でしょうか?とても色彩豊かな服を着ています)人間と同じように喧嘩して助け合う様を見ると何だかちょっと可笑しくて、笑ってしまいますね。 「てぶくろ」の他にも「マーシャとくま」をはじめ幾つも日本語訳も出版されていますが、この「ねことつぐみとおんどり」は既に絶版、amazonでもデータが出ないですね。1990年の刷りで、そこまで古い本でもないのですけれど。
当店は古本屋として、勿論新しい本や定番の本を安価でお届けすることも役目のひとつだと考えておりますが、こうした既に新刊の流通が止まっている本を、積極的に紹介したいと思っております。
目にする機会が少なくなってしまった本に少しでも目を留めて頂いて、興味を持って頂けたら幸いです。
当店在庫はこちら「ねことつぐみとおんどり」ラチョフ
お次は
シシリー・メアリー・バーカーの花の妖精シリーズ全8冊。
可愛らしい花の妖精の画とその花についての詩が毎ページについているこの詩画集は、春、夏、秋、冬、樹、道ばた、庭、アルファベットの8冊が出ています。
1923年の出版以来、幾度も再版され続けており、出版年によってサイズや表紙もそれぞれ僅かに異なっています。今回入荷したのは1990年版のハードカバー、カバー付きタイプ(全8冊)縦14.5cm横11cmサイズのものと、1987年のペーパーバックタイプ、縦15cm横11.3cmサイズ(アルファベットの1冊のみ)です。
中の画も素敵ですが、小ぶりな可愛い本なので、物欲をくすぐられてしまう本ですね☺️ バラでも販売しておりますが、まとめ買いだと少しだけですが、お安く買えるように設定させていただきました。
当店在庫はこちら「シシリー・メアリー・バーカー妖精シリーズ8冊セット」
こちらも小さくて素敵な本です。
「不思議の国のアリス&鏡の国のアリス」ルイス・キャロルです。
サイズは文庫本より少し大きい程度ですが、ハードカバーの布装、天、地、小口の三方金で装飾されています。イラストはオリジナルアリスのジョン・テニエルで、クラシックな雰囲気と小ぶりな本の大きさとの相性が程よく調和しています。
こんな本をポケットに忍ばせて外を歩いたら、ポケットから出さないでいても、ちょっとだけ特別な気分になりそうですね。
最後はイタリア出身の絵本作家、ベアトリーチェ・アレマーニャの「カール イブー」です。
イタリア出身ではありますがフランスの出版社からフランス語の絵本を幾つも出している作家さんですね。日本では本書の他にはガラスのジゼル、もうふのなかのダニィたち、などが翻訳され出版されています。
アレマーニャの絵の特徴はやはりコラージュと手によるイラストレーションの組み合わせの楽しさではないでしょうか。色調は決して明るくはないのですが、このリズミカルな絵の効果で独特なユーモラスな空気を生み出しています。
この本のお話のほうは、何もかもが嫌になったカール・イブーというおじさんが、ひとりの男の子と出会って、、、とゆうシンプルなお話ながら、深い余韻があるのはこの絵の魅力によるところなのでしょうね。
アレマーニャのプロフィールには「夢は、年齢に関係なくすべての人が楽しめる本を作ること」と書いてありますが、この本もその通りに子供から大人まで幅広い年齢に楽しめる本に違いありません。
ちなみに昨日、一昨日と紹介した本と違いこの絵本はとっても大きな本です!約、縦24cm横34cm、と絵を存分に楽しめます。
当店在庫はこちら「カール・イブー」ベアトリーチェ・アレマーニャ
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