「MESEK GRIMM」ANGI PETRESCU-TIPARESCU

「MESEK」こちらはハンガリーで買い付けてきたグリム童話集の絵本で、イラストはANGI PETRESCU-TIPARESCUが手掛けております。

ポーランドのイラストレーターで、このグリム童話集のほかにも長靴をはいた猫など、幾つもの絵本を出版しているようですね。

「赤ずきん」「眠れる森の美女」「白雪姫」「シンデレラ」など有名なお話から、そこまで知られていない短いお話まで32のグリム童話が250ページ以上の本書の中に収められています。

カラーページは10ページほどですが、白黒のカットはほぼすべてのページに散りばめられ、このグリムのお話たちを彩っています。

森のなかで逢引をする男女、魔法を使う魔女、何かを象徴するような不気味な蛇の怪物、それらは寓話でも無ければファンタジーでもありません。

人間の深い無意識に根ざした物語。そこには物語を読むということの原初的な喜びがあるように思えます。

教訓やはっきりと分かる「意味」ではなく、意味になる手前の、まだ未明のものが描かれているという感覚。グリムのお話を読む度に感じられるそんな感覚は、人間にとっての物語/フィクション/想像の必要性を改めて考えさせられます。

ANGI PETRESCU-TIPARESCUのイラストはそんなグリム童話の深さを感じさせつつ、淡い色使いと木版の黒で抑えられた豪奢さとでも言うような独特な感性で描いてます。

絵本のコレクションをされている方は作家さんで集めている方も多いと思うのですが「グリム童話」というジャンルで集めるのも面白いかと思います。

日本ではほぼ(全く?)紹介されていない作家さんですので、是非当店のオンラインストアでも御覧ください。

当店在庫はこちらです。

MESEK GRIMM」ANGI PETRESCU-TIPARESCU

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