関東は今日も雨で、まだ梅雨明けしませんね。
雨の日ということで、雨の絵本、と言ってもいっぱいあるのですが、その中でも丁度タイミング良く先日入荷しましたこちらの「あめのひ」を。
作者のユリー・シュルヴィッツの絵本は以前にも紹介したことがあります。その時にも指摘したかと思うのですが、シュルヴィッツは光の画家だと思います。絵本の主題に「光」を取り入れているものもありますし、そうではなくてもいつもその絵の中では微細な光の表現がなされています。
さて、この「あめのひ」でもシュルヴィッツの「光」を楽しむことが出来ます。雨が降っているので、空からの光は少なく、シュルヴィッツはどのように光を表現しているのか、見てみますと、彼は薄暗いなかで仄かに地面が光っているように、地面に淡い虹が掛かっているように、とても不思議な光の世界を描き出しています。
空よりも地面のほうが明るく、地面よりも水たまりの中のほうが明るい、少し幻想的な世界です。
お話は子どもの歌のように、詩のように、雨が降るのを家の中から眺める子どもが、想像力を羽ばたかせ、それは野山や海にまで飛んでいきます。
みずたまりは そらの かけら ぴょんと とびこそう
あめ まちじゅう あめ
うえきばちも はなも
せのびしかけてる
ごらん
訳 矢川澄子
「あめのひ」ユリー・シュルヴィッツ
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