「Der Rittersporn bluht blau im Korn」Heinz Kahlau Gerhard Lahr

自分もすごく好きな絵本で、当店でも度々入荷しているので紹介したことがある気がしていたのですが、過去の記事を検索してみたらどうやらまだ紹介記事は書いていなかったようです。

ゲルハルト・ラール絵を描いた花/植物の詩の絵本「Der Rittersporn bluht blau im Korn」です。

花や植物についての短い詩と、ゲルハルト・ラールのイラスト。

詩の幾つかには楽譜が付けられていて、歌うことも出来るようになっていたりします。

ゲルハルト・ラールは戦後の東ドイツを代表するような、とても人気のある児童文学作家/絵本作家です。70年代から90年代頃にかけて100冊以上の本を出版しており、日本でも翻訳されている作品もありますが、日本ではあまり知られていないでしょうか。

ラールの絵本はどれも楽しいのですけれど、この「Der Rittersporn bluht blau im Korn」は絵が少し他の作品とは違う感触があります。

花/植物の絵本なので、多くの植物が描かれているのですが、それが不思議な描かれた方をしているんですね。

最初はコラージュかな?と思ったのですが(花以外ではコラージュを使っている部分もあります)、描いているようにも見えるんです。

恐らくなのですが、押し花をモデルにして描いているのでしょうか。

(実際に押し花をそのままコラージュにしているのではないか、と見えるような部分もあるので、非常に分かりづらいのですが)

自身の筆と、コラージュと押し花と、そうした次元の違う物を一つの画面上に表すことで生まれる不思議な違和感が、ゲルハルト・ラールの手によって見事に調和して調和していて、驚くばかりです。

内容は子ども向けの絵本なのですが、絵に関しては、色々な絵本を見てきた大人の人にこそ、驚いて頂けるような素晴らしい絵本です。

また、この絵本はKinderbuchverlag社の「ABC ICH KANN LESEN」のシリーズの一冊なのですが、このシリーズがまた良いんです。どれもいい絵本ばかりで。

現在このシリーズはもう一冊在庫があるのですが、また機会があればご紹介させてください。

オンラインストアでは一緒に並べておきますので、どうぞご覧ください。


当店のゲルハルト・ラールの絵本はこちらです。

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