物を買うことも、手放すことも、自分は両方好きなのですが、そうした傾向に気づいて意識するようになったのはいつからだったでしょう。
子どもの頃は自分の持ち物自体が少ないので、物を手放す、整理することの解放感のようなものは無かった気がしますが、いつからか、色々なものに囲まれて、すると何だか窮屈になって、それで物を手放したときの身軽さを知った気がします。
その身軽さも爽快で良いのですけれど、もう一つ手前で、自分の持ち物を整理している時に、あれ、こんな物もあったんだと、普段意識していなかったものを、持っていたことを忘れてしまっていたものを見つけたときの、ちょっと嬉しくて懐かしい感じ。
もう一度手にとって、よく眺めてみて、これは要るかなあ?と思い耽る時間も、好きだったりします。
思えば集めたり、手放したり、ずっとそうしたことを繰り返して、挙げ句にはこんな仕事もするようになって、今はどんどんものが増えていってしまっていますけれど、いつか何もかも整理して、きれいさっぱり、と言う日も来るのでしょうか。
ただ今はずっと、その途中、自分の持ち物を整理して眺めている、それをただ毎日しているだけの、途中にある日々ですね。
ぼんやり書いていたら少し長くなってしまいました。
昨日、倉庫の整理をしていると、あれ、何でこんな可愛い絵本が今まで売れてなかったんだろう?という本が幾つか出てきたので、そんな事を考えてしまいました。
「ALLATKERTI UTMUTATO」Devecseri Gabor Borsos Miklos
ハンガリーに買い付けに行ったのはもう5年くらい前だったと思うのですが、その時に買ってきた本の一冊ですね。
20世紀のハンガリーを代表する詩人のひとりDevecseri Gaborの詩に、Borsos Miklosの絵を付けた、詩画集です。
どれも短い、動物のことが書かれた詩で、その詩のそれぞれにBorsos Miklosの絵が付けられています。
ペンによる線と、水彩。この水彩が、良いですね。
いろいろな動物が出てくるのですが、自分は中でも鳥の姿がとても良いな、と思います。
慎ましくて穏やかで、何だか優しい感じがする鳥の姿です。
ぜひオンラインストアの方でも御覧ください。
当店のハンガリー絵本はこちらです。
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