Karel Franta

作家の高橋源一郎さんがカルヴィーノの「まっぷたつの子爵」について、作家の自分のA音であるような作品と、どこかで書いていた記憶があるのですが、いつの間にか当店も、ある程度の期間お店をやらせて頂いて、そうすると、なんとなくこの辺りは当店のスタンダード/A音なのかなっていう作品も、幾つか出てきている気がします。

高橋さんの言う「A音」というのは音叉、つまり調律のことで、この音に合わせて、背筋を真っ直ぐ伸ばすように、自分の心の調律を行うことなのですが、本日オンラインストアに更新した、カレル・フランタの「Wohin der Schlaf sich schlafen legt」も当店のそんな一冊である気がします。

もう何度も紹介している本なので、内容にはあまり触れませんが、この夢見るような感覚を持った絵本の、この感覚が、当店にも、当店のお客様にとっても、絵本の世界に触れるときにきっと大事にしている感覚なのだと思います。

不思議の世界へと開いた窓がここにあって、夢見るように、いつでもその中へと飛び込んでいける。

そうした窓(A音)がいつもそばにあるのは心強いですよね。

同じように当店のスタンダードである、ジャクリーヌ・デュエームや、リロ・フロムなども、こうした感覚を持った作家なのだと思います。

本日更新したカレル・フランタの絵本「Wohin der Schlaf sich schlafen legt」はなんと詩を書いているライナー・クンツェのサイン入りです。

フランタの絵本はどれも素晴らしいのですが、オンラインストアには、Eva Frantova(カレル・フランタの娘)の絵本「366 Contes de l'oreiller」も一緒に並べております。

父親が持っていた感覚をそのまま引き継いだ、楽しく可愛らしいイラストで溢れた、優しい気持ちになれる絵本です。

是非一緒に、オンラインストアの方でも御覧ください。


当店のカレル・フランタの絵本はこちらです。

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