「Das Kätzchen」Reiner Kunze Horst Sauerbruch

こちらは少し前に入荷していた絵本です。

「Das Kätzchen」

ドイツの作家/詩人のライナー・クンツェの詩と、画家のHorst Sauerbruchの絵による絵本ですね。

ライナー・クンツェは子どものための詩作品も多く、当店でもカレル・フランタの絵本など、扱いも幾つかございます。

Horst Sauerbruchは子どものための作品を中心に描いている画家という訳では無いようですね。ライナー・クンツェともう1冊出している他には無いと思われます。

純粋な、と言う言い方も変ですが、美術作品を中心に制作しているアーティストの絵本というのはやはり、絵本作家の絵本やデザイナーの絵本とは、違う感触を持っていますよね。

どちらが良いとかそういう訳では全くなくて、それぞれに違った良い部分があると思います。

面白さの質が違うと言いますか…、だから、いろいろなタイプの絵本を見て頂きたいですね。子どもにも、大人にも。

日本でも、岡崎乾二郎さん、大竹伸朗さん、野見山暁治さんの絵本などが、そうした「美術作家の絵本」の一つと言えるかと思います。どれもとっても「ヘンな」素晴らしい絵本ですよね。

このHorst Sauerbruchと言う画家は、不勉強にも自分は知らない画家だったのですが、この絵本を見て、それから絵本以外の作品もネットで少し見たのですが、かなり好きな感じの絵を描く作家でした。

現在展覧会が開催されているピーター・ドイグなどを好きな方にも響くのではないでしょうか。

この絵本では子どもの読者を想定した絵を描いています。

ライナー・クンツェの詩に寄り添いながら、猫、玩具、鳥、魚、身近な、小さなものたちへの視線をそのままに描いています。

可愛らしい絵から、ボナールを思わせるような光に溢れた情景まで、他では見られない、感じることが出来ない、固有の感触の絵を見せてくれます。

何処かアウトサイダー・アート的な匂いを感じるのも、現代の美術作家の絵本作品特有のものかもしれません。

日本ではほぼ知られていない絵本だと思いますが、唯一無二の絵本作品だと思います。

ぜひオンラインストアの方でも御覧ください。


当店のライナー・クンツェの本はこちらです。

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