「1 is One」Tasha Tudor

皆さんもよくご存じだと思いますが、こちらはアメリカの絵本作家/園芸家、ターシャ・テューダーの絵本です。

絵本作家としてのみならず、そのライフスタイルを含め多くの人に影響を与えた、20世紀後半を代表する絵本作家の一人ではないでしょうか。

「1 is One」

ターシャ・テューダーによる、数の絵本ですね。

日本語版(「ターシャのかずのほん 1はいち」)も出ておりますが、こちらは英語原書版の1960年頃の刷の本です。

ターシャ・テューダーはこの絵本で二度目のコールデコット賞(オナー賞)を受賞していますね。代表作の一つと言っても良いかと思います。

1から順に数を数えながら、その数を元にした情景が、ターシャの筆によって描き出されていきます。

数を覚えるための本。

数は無機的で、そのままではきっと覚えにくい。

だからこういう絵本が様々存在するのでしょうか。

3は、空を飛ぶ三羽のツバメ。

7は、小さな木に生る7つのリンゴ。

13は、誕生日ケーキの13本のロウソク。

数を、初めてイメージするときに現れる、優しい幸福な光景。

大人の皆さんも、それぞれの数に固有の感触を持っていると思います。

共感覚というほどでも無いですけれど、3は尖った感じとか、8は黄色っぽくて…とか。

もしかしたら数と出会った一番初めに、こういう絵本との出会いがあると、そうした感触を持ちやすいのかな、なんてことも思います。専門家の方にはきっと、そんなことはないよと言われてしまうと思うのですけれど。

15は花輪にした15のバラ。

16は野原で遊ぶ16羽の子うさぎ。

それぞれの絵はどれも花の装飾で飾られ、幸福な情景を浮かび上がらせています。

アンリエット・ウィルビーク・ル・メールやジェシー・ウィルコックス・スミスなどとも似た、子供時代への憧憬を感じさせる、優しい、可愛らし絵本です。

当店の在庫品は1960年頃の刷のものです。

ターシャ・テューダーの古い刷の絵本というのはなかなか見る機会がないのでは無いでしょうか。

状態にやや難があるのですが(その分お安くなっております)、ぜひオンラインストアの方でも御覧ください。


当店のターシャ・テューダーの本はこちらです。

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