こちらは英語版ですが、ドイツの児童文学作家Gina Ruck- Pauquetとこちらもドイツのアーティスト、Marianne Richterによる絵本「LITTLE HEDGHOG」です。
Gina Ruck- Pauquetはドイツではとても有名な作家で100冊以上の作品を残しており、当店でも馴染みのあるドイツの絵本作家、リロ・フロムの絵本のお話なども書いています。
日本語でも翻訳されているものもあるのですが、どれも絶版のようですね。
この「LITTLE HEDGHOG」は発売されたは1959年(ドイツ語版、英語版ともに同年に刊行)で、Gina Ruck- Pauquetのキャリアの中でも初期の頃の作品です。
またこの絵本で、ドイツの1959年度の「ドイツのもっとも美しい本」(Stiftung Buchkunst)を受賞しております。
お話は一匹のハリネズミのお話です。
このハリネズミは昼は大きな木のくぼみに隠れて眠っていて、夜になると森の中を散歩をして平和に暮らしていました。
しかしある日大きなミスを犯してしまいます。ハリネズミはいつもより少し早い時間から出歩いていると、人間の少女に捕まってしまうのです。
少女の家に連れて行かれてしまうのですが、少女はハリネズミの小屋を作り、手厚く世話をしてくれます。
また少女の飼っている猫ともひと悶着があるのですが、ハリネズミは少女の家で楽しく暮らし始めます。
けれどその生活も長くは続きません。
春になると、ハリネズミは森の生活、大地の匂いが恋しくなってくるのです…。
この絵本はモノクロのページとカラーのページが交互に進んでいくのですが、カラーページはリトグラフで刷られていて、とても美しいです。
Marianne Richter絵は恐らく木版で作られていると思うのですが、その素朴で力強い表現が、この美しい印刷で十全に発揮されています。
アントニオ・フラスコーニ、ダーロフ・イプカーなどがお好きな人には、必ずお気に入りの一冊になっていただける絵本だと思います。
ぜひオンラインストアの方でも御覧ください。
「LITTLE HEDGEHOG」Gina Ruck-Pauquet Marianne Richter
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