愛鳥週間にちなんで、本日も鳥の本をご紹介させていただきます。
今日ご紹介する本は先日買付けに行ったチェコの作家で、当店がとてもおすすめしたい作家でもありますオタ・ヤネチェック絵「鳥のうたにみみをすませば」です。ヤネチェックはあちらの小学校の教科書の挿画を務めるほどの国民的な作家で、絵本も多数手掛けています。そのヤネチェックが得意とする鳥の絵を、たっぷりと楽しんでいただけるのがこちらの絵本です。大判で見開き1ページに必ずヤネチェックの美しい絵が入っているという贅沢な構成のこの本は、絵が物語を引っ張っていっていると言っていいくらいかもしれません。その理由に、この物語を書いているこちらもチェコの有名な作家フランチシェック・ネピルが 、おはなしの始めに子どもたちに向けこのように書いています。
おとながはなしてくれない世界は、とてつもなく大きくて、山のむこうまでつづいているのです。そこでは、小鳥が飛びかい、りすやはりねずみが走りまわり、流れ星が落ち、楽しそうな人たち、また、悲しそうな人たちが行きかっています。あなたたちの知らない世界のお日さまや雨や雪は、どんなふうでしょう?
こういう世界のことは、絵かきさんが教えてくれるのです。こういう世界を歩きまわって見つけた、すてきなものをかいたのがこの本です。
そして、ヤネチェックの絵とともに、ネピルによる14のおはなしが始まります。また、おしまいのおはなしには、そのままヤネチェックの名前も登場し、作者がヤネチェックの絵にどれだけ重きを置いていたかがわかります。
14のおはなしは、鳥や動物たちの世界で起きた小さな小さな出来事を、少し不思議で、どこかおかしく、それをこっそり教えてくれるかのように書かれています。大男の子どもは、どんな石でシーソーするの?どうしてひばりは、お日さまのそばまで飛んで行くの?冬が近づくと、からすたちは集まって何をはなしあっているの?そんなことを教えてくれる絵本なのです。
こちらは、貴重な日本語版で、絵と物語を一緒に楽しんでいただけるのでとてもおすすめです。
邦訳されているものの少ないヤネチェックですが、今回の買付けで多数買うことができましたので、近々サイトでもご紹介できるかと思います。ご紹介したものとはまた違ったテイストで描かれたものもございますので、気になった方は是非そちらも見ていただければと思います。
当店在庫はこちら「鳥のうたにみみをすませば」
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