こちらは本日更新した中の一冊、ワイズブラウンとレミー・シャーリップによる、死についての絵本「THE DEAD BIRD」です。
日本語にもなっている絵本ですね。
日本語タイトルは「ちいさなとりよ」です。
原書のほうが直接的な(シンプルな?)表現がされていると感じるのは、翻訳者の意図というよりも、日本語と英語の特性の違いのような気がします。
子どもたちがある日、遊んでいた野原で、死んでいる小鳥を見つけます。
まだ暖かい。でも、もう心臓は動いていない。
でも段々と冷たくなって、固くなっていくこと、子どもたちは、そうした動物たちの死のことを知っていました。
もうこの鳥が、空を飛べないことを彼らは残念がりましたが、今自分たちが見つけたことで、この鳥のために墓を作り、大人たちがしていたように、歌を歌って弔うことが出来ることを喜びました。
森の中の地面に小さな穴を掘り、柔らかい草を敷き、土をかぶせ花で飾りました。
シャーリップの絵本でいつも感じるあの楽しさは息を潜め、そこにあるのは限りない静けさです。
抑えられた色調と線。
子どもたちの歌声、まだ生きている鳥たちの羽音と森の木々のざわめき。
死についての絵本は幾つもありますけれど、この絵本が持っている慎ましさこそが、死を扱う絵本作品には、必ずなくてはならないものだと思っております。
とてもとても大切なことが、この絵本の奥底にはある、そう感じさせてくれる美しい絵本です。
子どもから大人まで、多くの方におすすめしたい絵本です。
ぜひオンラインストアの方でもご覧ください。
当店のレミー・シャーリップの絵本はこちらです。
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