「DIE GESCHICHTE VON DEM KONIGSSOHN UND DEM SOHN DER MAGD」Martin Burber Edda Reinl

本日はオンラインストアには絵本(和、洋ともに)、詩、エッセイなど様々更新しましたが、こちらはその中の一冊。

「DIE GESCHICHT VON DEM KONIGSSOHN UND DEM SOHN DER MAGD」です。

お話は哲学者のマルティン・ブーバー、絵を描いているのはEdda Reinl(エッダ・ラインル)です。ともにオーストリアの人ですね。

ラインルは当店では度々紹介しておりますけれど、まだまだ日本では知名度は低いなあと感じております。

現代日本のイラストレーターの中にも、最近はラインルと似たニュアンスを持っている方もいるなあ、と自分はしばしば思うのですが、これはその方々がラインルを知っている、と言うよりも、このラインルの持っていた表現の形が、今の日本では新鮮に感じる類のもので、別の場所/文脈から、似たような表現にたどり着いた、という感じがします。

ラインルの絵は本当に詩的です。

叙情があり、その色彩はありきたりな感情ではない、ある日ある時の固有な感情を呼び起こすようです。

素朴でありながらも、グラフィカルなその絵は、50年代〜60年代のアメリカや北欧のグラフィクデザイナーの感触も感じますけれど、彼らよりもイラストレーションの感覚が強いですね。

お話を書いているブーバーは、実は好きな哲学者のひとりでもあります。

「待ち構えながら しかし求めることなく 自らの道を歩いていく」と言うブーバーの言葉にいつも、自分の生き方の姿勢を重ねている気がします。

まだまだ知られざる作家かもしれませんが、ぜひ見ていただきたい絵本作家のひとりです。

オンラインストアの方でもどうぞご覧ください。


当店のエッダ・ラインルの本の在庫はこちらです。

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