表紙のパターンも、見返しのパターンも可愛らしいこのドイツの絵本「AUF DER BUNTEN WIESE KINDERGEDICHTE」は元は1912年に出版された絵本で、こちらは復刻版として1988年に出版されたものです。
画家の表記がE. Rehm Vietorとなっているのですが、これは実は、皆さんもその名前を御存知かと思います、Else Wenz-Viëtor(エルゼ・ヴェンツ・ヴィエトール「クリスマスのてんし」他)のことなんです。
Rehmとなっているのは最初の結婚相手の姓で、Wenzは二度目の結婚相手の姓なんですね。
エルゼ・ヴェンツ・ヴィエトールは20’s〜30’sにかけて多くの作品を出したので、こちらの名前の方に馴染みがありますが、その初期はElse Rehm Vietorだったんです。
ヴィエトールのキャリアの初期の頃はGertrud Caspari(20世紀前半のドイツを代表する子どものための本のイラストレーターです。当店にも在庫色々とございます)とその作風を比較もされていたようなのですが、この作品などでは確かにGertrud Caspariと似た感触を持った部分も感じられます。
太い輪郭線や線の動きは力強さも感じさせますけれど、後期のヴィエトールはもっと軽やかで可愛らしい方向に向かいましたね。
この作品ではその後期の方向性の萌芽のようなものもの感じられます。
この絵本は詩の絵本で、詩を書いているのはドイツの児童文学作家Paula Dehmelです。子どもの遊びだったり、身の回りの風景、情景、行事や物語を歌ったものです。
クリスマスの詩やお菓子の詩のページのイラストなんかはとても可愛くて好きです。
是非オンラインストアの方でもご覧ください。
当店のエルゼ・ヴェンツ・ヴィエトールの本はこちらです。
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