佐藤忠良さんの描く「おおきなかぶ」は日本の絵本の中でも、上位五冊の中に入るほど有名な一冊ではないでしょうか?
この「The turnip」はそのロシア民話「おおきなかぶ」にジャニナ・ドマンスカが絵を描いた絵本です。
ドマンスカは、ポーランド出身、戦後アメリカに移り、多くの絵本をつくった作家ですね。1972年にはコールデコット賞(オナー賞)も受賞しています。
この作家は面白い、特徴的な絵を描くので、見たことのある絵だな、と思う方も居るのではないでしょうか。翻訳されているものも数冊あります。
直線や四角を意識的に用いて、イラストレーションとパターンの間を行き来するような魅力的な絵で魅せてくれるのです。
この絵本ではその特徴がまた違った形で使われています。背景がクロスステッチ風の模様で描かれているんです。
クロスステッチの背景で展開される大きなかぶのお話は、不思議な、どこか遠い異国の世界へ迷い込んだような、そんな感触を与えてくれてとてもおもしろいです。
ドマンスカと似た作家は、あまり思い浮かばないのですが、挙げるとするならば、こうのあおいさんかもしれません。こうのあおいさんのほうがかなりスタイリッシュで、ドマンスカの方はとても素朴な感じがありますけれど、空間の認識の仕方のようなものに近いものを感じますね。
ドマンスカの絵本はこの絵本以外にも入荷しているものもございますので、是非オンラインストアの方でもご覧ください。
当店のジャニナ・ドマンスカの絵本はこちらです。
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