「FABELN des AESOP」Alice und Martin Provensen

以前入荷した際はすぐに売り切れてしまったアメリカの絵本作家、アリス&マーティン・プロヴェンセンの「イソップ童話集」(ドイツ語版)が再入荷しております。

この作家も作品ごとに作風が大分変わりますが、アリス&マーティン・プロヴェンセンは自分はこのタイプの作品が一番好きですね。一番絵本らしいイラストを見せてくれている気がします。

イソップ寓話の中から有名なお話を幾つか選び絵本にしたもので、特に有名な「北風と太陽」「狐とカラス」のお話なども入っています。

この古いお話たちと調和するように、アリス&マーティン・プロヴェンセンは、テンペラ画にも見えるような表現で描いている、と最初は感じたのですが、その絵を眺めていると、アイデアの源泉はきっともっと古く、エジプト壁画などを意識しているように感じられる部分も多くあることに気が付きました。

そういえばアリス&マーティン・プロヴェンセンはイーリアス/オデュッセイアなど、古代ギリシャの絵本も作っていました。

古典というものよりももっと古い、古代美術からの強く感じさせつつ、しっかりと現代のイラストレーションに仕上げている、そして何より「絵本」といった媒体にあった絵にそうした影響を昇華させることが出来ている作家というのは、他に見当たらない気がします。

古い物語を現代の人間が読むことを、このアリス&マーティン・プロヴェンセンの絵そのものが体現している気さえします。

ドイツ語版はその大きい判型も良いですよ。

ぜひオンラインストアの方でもご覧ください。

当店のアリス&マーティン・プロヴェンセンの本はこちらです。

0コメント

  • 1000 / 1000