「TOUS LES ANIMAUX ETAIENT EN COLERE」「TOUT TOUTE SEULE」William Wondriska

昨日はフランスのeditions MeMoの絵本を紹介しましたが、現代のフランスの絵本の出版社ではこちらも忘れてはいけませんね。

「hélium」

MeMoよりももっと現代的な、と言った形容で正しく伝わるか心許ないのですが、もう少しグラフィックデザイン寄りの絵本を多く出版している、これもまた面白い出版社なんです。イタリアのCorraini(ブルーノ・ムナーリやエンツォ・マリなどの作品を出版しています)などと近いニュアンス、と言うとわかりやすいかもしれませんね。

そんなhéliumから出ているこちらの絵本は、アメリカのグラフィックデザイナーWilliam Wondriska(ウィリアム・ワンドリスカ)の絵本です。

フランス語版ではワンドリスカの絵本はhéliumがはじめての翻訳出版、とのことで、これまでに3冊の絵本を出版しています。

うち2冊「TOUS LES ANIMAUX ETAIENT EN COLERE」「TOUT TOUTE SEULE」を先日オンラインストに更新いたしました。

ワンドリスカは20世紀後半に活躍したアメリカのグラフィックデザイナーで、ウォルト・ディズニー社などとも仕事をし、数々の受賞歴もある人物です。

「TOUT TOUTE SEULE」

は自分のイラストとコラージュ、そして大胆に使ったタイポグラフィで見せてくれる、楽しい楽しい絵本です。

タイトルは「ひとりでできるよ」などという感じでしょうか。ちなみにオリジナルのタイトルは「ALL BY MYSELF」です。

主人公はなんとワンドリスカの娘のアリソンちゃん。

フォトコラージュされたアリソンちゃんが、いろんな「ひとりでできること」を羅列していくお話ですね。

トランペットを吹くこと

雨の音を聴くこと

とっても早く走ること

風船を持つこと

バスに乗ること

ぜんぶひとりでできるの!

こんな風に。

そしてアリソンちゃんの「ひとりでできること」は子どもの想像力そのままに、どんどんと広がっていくのです。

象の背中に乗ること

飛行機を操縦すること

深海に潜ること

動物園で暮らし始めること

月へ行くこと

ぜんぶひとりでできるの!

ワンドリスカのテキスト部分をも含めた、リズムの良い楽しい画面構成はやはりデザイナーの作った絵本ですね。

ポール・ランド、ソール・バスなどの絵本が好きな方には間違いなくぴったり来る絵本だと思います。

もう1冊の「TOUS LES ANIMAUX ETAIENT EN COLERE」も楽しい絵本ですので、ぜひオンラインストアの方でもご覧ください。


当店のWilliam Wondriskaの絵本はこちらです。

0コメント

  • 1000 / 1000