「Cendrillon ou La Belle au soulier d'or」Jean-Jacques Fdida Delphine Jacquot

日本でもとてもよく知られているお話「シンデレラ」ですが、この物語の起源は古く、およそ2000年前にはこのお話は存在していたようです。昔からヨーロッパのみならず、エジプトやアジア圏でも似た話が確認されており、それが同一起源のお話ではないかとの研究もなされているようです。

こちらの絵本「Cendrillon(サンドリヨン) ou La Belle au soulier d’or」はフランス語題の「シンデレラ」です。日本語訳にすると灰かぶり姫、と言われています。

この絵本はフランスの作家、音楽家、そして語り部の活動をしているJean-Jacques Fdidaによる「Contes du temps d’avant PERRAULT(ペローよりも前のお話)」と言うシリーズのうちの一冊で、このシリーズでは他にも眠れる森の美女、青ひげ、赤ずきんちゃんが出版されております。

シリーズ名からも分かる通り、Fdidaが研究し、構成したシンデレラのペロー以前の古い形態のお話になっております。

お馴染みのかぼちゃの馬車は登場しませんし、ガラスの靴ではなく金の靴になっていますね。

お話はフランス語なのですが、何よりもこの絵本の絵を描いているDelphine Jacquotの絵と、小振りでシンプルながらも可愛らしい装丁がとても素敵です。

色彩や構成に、古く、それでいて新しいような彼女独特のファンタジーの感覚が感じられます。最後の王子様と結ばれるシーンではクリムトの接吻を模した絵でシンデレラが描かれるなど、遊び心もあってとても親しみやす一冊だと思います。

ちなみに彼女の作品の中には日本語に翻訳されている「かしこいウサギとはずかしがりやの大きな鳥」という絵本もあります。

当店在庫はこちら「Cendrillon ou La Belle au soulier d'or

0コメント

  • 1000 / 1000