家の中や、学校、職場でも、何処か室内にいて、仕事をしたり勉強をしたりしていると、そう言えばさっきから、外から何の音も聞こえてこない、そう思って窓から外を覗くと、雪が降っている。
いつもそんな風にして、雪が降っていることに気付くことが多い気がします。
雪が降り出すと一気に音の空間が変わり、世界が何処までも閉じ込められたようで、それに対してなんだか親密な感覚を覚えるのは、外の世界を、まるで室内であるかのように感じられるからなのかもしれません。
誰も歩いていない真っ白な雪の絨毯。もう遠くまで歩くことが出来ない道。
「きこえるきこえるふゆのおと」
マーガレット・ワイズ・ブラウンの「Noisy」シリーズの一冊です。
絵を描いているのはこのシリーズの多くを手がけたレナード・ワイスガードではなく、チャールズ・G・ショーが手がけています。
ショーは画家としてのほうがよく知られているかと思いますが、ワイズ・ブラウンの原作のものに2冊、絵を描いているんですね。
お話は、一匹の子犬のマフィンのお話です。
部屋の中にいるマフィンは、家の中や外で聞こえる様々な音を聞きます。
この絵本はそれが何の音であるのか、絵とお話で、教えてくれるのです。
風の音、家の人が帰ってくる音、家族の話し声、暖炉の音。
そしてマフィンはある音を耳にします。
ひとのいきづかいのようなやわらかおとです。
とてもちいさなおとでした。
マフィンがうまれてはじめてきくおとです。
ストーブのおとではありません。
おひさまがしずむおとでもありません。
いったいなんのおと?
マフィンは想像を膨らませます。
お月さまに向かってとんでいく大きな風船の音?
おおきなちょうちょうが夜空に舞う音?
象が気持ちよさそうにハンモックでお昼寝をしている音?
どれも違います。
そしてマフィンはその音の正体と出会うのですが…、何の音かは、是非、絵本を手にとって見てください。
もうおわかりかも知れませんが…。
明日は首都圏でも雪が積もる予報になっていますね。
どうか皆様お気をつけて、良い雪の日の週末をお過ごしください。
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「きこえるきこえるふゆのおと」マーガレット・ワイズ・ブラウン チャールズ・G・ショー
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