「カニのふしぎなおくりもの」ビル・ピート 田村隆一 Bill Peet

先週入荷したビル・ピートの絵本「カニのふしぎなおくりもの」を紹介させて下さい。

1915年生まれのビル・ピートは美術学校を卒業後、ウォルト・ディズニー社に入社しアニメーション映画のシナリオから美術に至るまで多くの作品の制作に関わりました。

代表的なものだけでも「ピノキオ」「ファンタジア」「ダンボ」「ピーターパン」など、今でも非常に人気のあるディズニー映画の脚本を多く手掛けております。

1964年にディズニーを離れてからは絵本の制作に打ち込み、30冊以上の絵本作品を出版し、人気を博しました。1990年には自伝作品「ぼくが絵本作家になったわけ」でコルデコット賞オナー賞も受賞しています。

日本でも何冊も翻訳出版されており、その絵本を見たことがある方もいるかと思います。

「カニのふしぎなおくりもの」

この絵本のお話は、なんでも集めたがる癖のある一匹のおじいさんカニが、ある日、ひとりの男の子に助けられます。おじいさんカニはどうにか男の子に恩返しが出来ないかと考えて、、、。

お話の構成が、魅力的な物語の始まり、冒険、解決ととてもしっかりとしているのは、ディズニーで脚本家として活躍していた氏からすれば当然のことでしょうか。

描く絵も愛らしく温かみのある絵なのですが、今回入荷した1975年(初版)の絵本は紙と印刷の関係がとても美しく、紙のぬくもりを感じられるような出来栄えになっていて、ビル・ピートの絵の魅力を引き立てています。翻訳は詩人の田村隆一さんです。


今回入荷したビル・ピートの絵本2冊は岩波書店より1974、75年にそれぞれ出版された翻訳として初期の本で、どちらも印刷の具合がとても良いです。

当店在庫商品はカバー付きで40年前の本にしては状態がとても良いのでおすすめです。所有されていた方がこの絵本を大切にしていらしたのだなあと、しみじみ感じてしまいます。


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「カニのふしぎなおくりもの」

「子羊のぼうけん」

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