石井桃子さんと中川宗弥さんによる絵本「ありこのおつかい」です。
おつかいをたのまれたアリのありこが、言いつけを守らずに道草をしているとひょんなことからカマキリのきりおに食べられてしまいます。おなかのなかでありこが叫んでいると、今度はきりおがムクドリのむくすけに食べられてしまって、、、
中川宗弥さんの絵は一度知ってしまえば、誰が見てもすぐにその人の絵だとわかってしまうほど、特徴のある絵ではないでしょうか。
一本か二本の、本当に少ない線と、膜のように柔らかな透明な水彩、それは抽象と言ってしまうととても安易な言い方になってしまう気がしますが、形の本質であるひとつの姿を描き得たものであるように感じます。
そして絵の大部分を閉める余白、もしかしたら、この余白に吹き抜ける風に、中川宗弥さんにしかありえない絵を人は見るのかもしれないと思うほど、その白さはいつまでも目に残ります。
お話は石井桃子さんによるもので、最後には優しい結末が待っています。
石井桃子さんと言えば、中川宗弥さんの奥さまである中川李枝子さんの講演会に拝聴しに伺った時、李枝子さんが石井桃子さんのことを大変尊敬していらしたことを覚えています。
当店在庫商品にはこちらの絵本の他にも、同じ石井桃子さん、中川宗弥さんによる「チム・ラビットのぼうけん」もございますので是非ご覧ください。
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