当店でフランソワーズの絵本を紹介するのはもしかしたら初めてかもしれません。
その極度に簡略化されたイラストレーションはとても親しみやすいので(日本での翻訳作品が多いのもそのためだと思います)、ただ単に可愛らしい絵本、子どものための絵本としての認識だけで終わってしまっているきらいもある気がするのですが、どうでしょうか。
自分はフランソワーズ、すごい好きなんですよね。
絵が、もの凄く上手いと思うんです。
大雑把な言い方で申し訳ないのですが、アンドレ・エレ〜100%orangeさんの系譜の中のひとりだと思うのですが、間違いなくイラストレーションの革新者のひとりでもあると思います。
なんと言いますか、表面からはその複雑さが見えないように仕組まれている、巧みな絵と言うのでしょうか。
この感覚は例えばディック・ブルーナなどからも感じられますが、フランソワーズはあそこまで要素を切り捨ててはいないでしょうか。フランソワーズはまだ空間を(それは不思議な平面空間なのですが…)描いている事が多いですね。
1897年フランス生まれ、1937年にアメリカへ渡り、絵本作家としてのキャリアをスタートさせ、そのアメリカで幾つもの絵本作品を出版しました。
当店が先日更新しましたフランソワーズの絵本は、1960年頃の刷りの、英語原書版の絵本です。図書館除籍本のため、あまり状態が良くないのが難点ですが、フランソワーズのヴィンテージ絵本は、状態が良いものをあまり見た記憶がないですね。多くの子どもがこの作家の絵本を手にとりページをめくった証拠だと思います。
大人でも楽しめるすごい絵を描く人なんです、と言う紹介をしようと思っていたのですが、子どもには勿論、とても愛されているんですね。貼り付けられている図書館の貸出カードも埋まっています!
(海外の図書館除籍本の絵本はしばしば入荷するのですが、貸出カードが全然埋まっておらず、あまり読まれなかったのかな…と言う本も多いので、フランソワーズは流石ですね)
「Chouchou」「What time is it?」「The big rain」「What do you want to be?」の四冊が入荷しております。(「What time is it?」は既に売れてしまいました!)
当店のフランソワーズの絵本はこちらです。
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