「Die sechs Schwane」Antoni Boratynski

今日はAntoni Boratynski(アントニー・ボラチンスキー)の絵本がいくつか入荷しております。

1970年代後半に、日本語に訳された作品も少しだけありましたが今はもう絶版になって久しいですね。

ポーランド出身のこの作家は、国際的な絵本の賞も、1987年のBIBの金のりんご賞など、多くの受賞歴があり、ヨーロッパをはじめとした多くの国でその絵本は出版されています。

こちらはグリム童話「六羽の白鳥」の絵本です。

数多くあるグリム童話の中でも、個人的にはかなり怖いお話の一つだと思っているのですが、如何でしょうか。

ボラチンスキーはこの怪しさをはらんだ古い物語を、その物語の暗い森の中に誘い込むような、不思議な絵を描いています。

赤く染まった空、月夜の晩の色彩。カラーページと一色刷りのページが交互になっているこの絵本の構成も、この物語の不気味さを引き立てている気がします。

グリム童話の描き方では、リロ・フロムとも少し近い感触がありますが、ボラチンスキーの方がより「人間の怖さ」を描いているように感じます。

(リロ・フロムは「物語の深さ」に趣を置いているような感じを受けます)

本日はこの「Die sechs Schwane(六羽の白鳥)」の他にもボラチンスキーの絵本がドイツ語版、フランス語版のものなども入荷しておりますので、是非オンラインストアの方でも御覧ください。


当店のAntoni Boratynskiの絵本はこちらです。

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