昨日は日中〜夜にかけて当店オンラインストアの利用しているstores.jpが落ちてしまいアクセス出来ない状態になっておりました。
ご迷惑をおかけしてしまい誠に申し訳ございませんでした。
お詫びとして、今月いっぱいご利用頂ける10%offクーポンを配布/適用しております。
(1000円以上のお買い上げの方、お一人様一回限り有効です。こちらはクーポンコードなどを入力する必要はなく、条件を満たせば決済の際に自動的に適用されます)
当店は基本的にはセールなどはしないということもありますし、高額な本にも使えますので、どうぞこの機会にご利用頂ければと思います。
さて、本日は珍しい絵本を多く更新しました!
中でもHANSIの1910年代の刷りの「MON VILLAGE」、Firmin Bouissetの「BEBE d’Alsace et de Lorraine」(恐らく1898年刷)の美しいフランスアンティーク絵本2冊は素晴らしいです。
HANSIの絵本は更新してすぐにお買い上げ頂いたので、もう売り切れてしまったのですが、珍しい絵本ですので紹介させて下さい。
「MON VILLAGE」この絵本は1913年に出版された、l’Oncle HANSI(アンシ)の子供時代を回想する、憧憬に満ちた絵本です。「MON VILLAGE」(わたしの村)というのは勿論アンシの愛するアルザス地方のことです。
歴史的な背景を考えると1870年の普仏戦争以来、ドイツ/プロセインに占領されたこの地方をフランス寄りのナショナリズムで染めた絵本と言ったものなのですが、そうしたものを抜いてみても、このアルザスと言う特異な文化圏の風俗、民族衣装を楽しむことができる、美しい絵本です。
100年の時を経た今、このアンシの絵本を見ると、その政治的な背景は遠くへ霞み、見るものを楽しませてくれるのは、子どもたちの楽しそうな様子や、衣装、お祭りの風景などです。
制作当初は勿論アンシは、その動機にフランスへの愛情、そしてドイツへの否定的な感情があったのは疑いようもありませんが、そうしたものを超えて、長い年月が経った今残っているものは、今なお読者に喜びを与えてくれるものは、政治的なものではなく、彼が大切にしていた、ただの、美しさと喜びに包まれた、ただの思い出なのだと思うのです。
このことを思うと、芸術とは、全く社会的なものではなく、とてもとても個人的なもの、個人の奥深くへ潜っていくことによって、多くの人と繋がることが出来るものなのではないかとさえ、思えてきます。
ページをめくれば、アンシの思い出が、そこには溢れています。
光の差す、幸福な子ども時代。
すると読者の記憶の中の子ども時代にもいつの間にか光が差し、照らされ、その幸福な時代を追体験させてくれるのです。
もう売り切れてしまってはいるのですが、是非オンラインストアの方でもご覧下さい。
当店のフランス絵本はこちらです。
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