William Shakespeare

シェイクスピアだと何が好きですか、そう聞かれても、不勉強なもので多分シェイクスピアは全作品の半分も読めていないのですけれど、多分「あらし」か「ハムレット」と答える気がします。

「あらし」は一番最後「…わたしの魔法もとうとう尽き…」と滔々と語られるところがシェイクスピア自身のことと重なるように読めて(「あらし」はシェイクスピアの最後の作品、ということになっています)、何だか感動してしまいます。

ハムレットは…、と今日紹介する本はどちらでもないので、余計な話でした。

入荷している本を眺めていたら素敵なシェイクスピアの本が並んでいたので紹介させて下さい。

山本容子さんが挿絵を描きデザインを和田誠さんが、訳は小田島雄志さんという豪華な面々の「シェイクスピアのソネット」、この本は文庫本にもなっているのですけれど、挿絵のある本は単行本のほうが、やっぱり良いですよね。

部分ですけれど、とても有名な18番の引用です。

あなたをなにかにたとえるとしたら夏の一日でしょうか?

だがあなたはもっと美しく、もっとおだやかです。

手荒な風が五月の蕾を揺さぶったりして

夏のいのちはあまりにも短くはかないのです。

(中略)

だがあなたの永遠の夏は色あせることもなく、

あなたに宿る美しさは失われることもなく、

(中略)

人々が息をするかぎり、その目が見うるかぎり、

この詩は生きてあなたにいのちを与え続けるでしょう。

愛を歌うこのソネットを、山本容子さんの美しい挿絵付きで楽しめます。

もう1冊は画家の岡本信治郎さんが絵を描いた「Romeo and Juliet」です。

美術家のつくる絵本のシリーズの中の1冊で他にも他にもハイレッドセンターの面々や野見山暁治さんが作った絵本作品などもあります。

流石は現代美術家の絵本だけあって、普通の絵本とはひと味もふた味も違います。有名な、ロミオとジュリエットがバルコニー上と下で会話を交わすシーンなんて、こんな描き方なのか、と驚きとともに楽しさが溢れてきますね。

2冊ともに、本に長く親しんできた大人までもが楽しめる、美しい本です。



当店のシェイクスピアの本はこちらです。

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