本日、千海博美さんの作品をオンラインストアにもup致しました。
現在、当店で開催中の個展「未明の月」の作品たちです。
千海さんはシナベニヤという版木にも使われる板に彩色をし描いていき、そこから彫りで模様などを刻み、作品を作っています。
立体作品でもあり、平面の作品でもようでもある、独特で不思議なマチエールを持った作品です。どこの国、どの時代かもわからないような世界観は、題材とした小川未明の作品とも妖しく調和しています。
小川未明の作品は青空文庫で全て読むことが出来ますので、千海さんの作品とともに、読んで、見て、楽しんでいただけたらと思います。
以下、千海さんに寄せて頂いた、この個展の開催にあたってのステートメントも記載させて頂きます。
個展「未明の月」開催にあたり
童話作家・小川未明との出会いは、約十年前に頂いた文庫本の装画のお仕事がきっかけでした。
作中で都度描かれる青白い月夜が印象的で、
本の表紙には未明の代表作「月夜と眼鏡」の風景をイメージして描きました。
未明の作品には、美しく幻想的な世界の中に人間の愚かさや寂しさが描かれ、
胸が苦しくなる部分も多くありますが、
その奥には月あかりのような、じんわりとした温もりも感じることができます。
絵のキャプションには物語の一節を載せておりますので、ぜひ文章とあわせて作品をご覧ください。
また、今回このような素敵な場所で小川未明をテーマに展示できることを大変嬉しく思っております。
展示の機会を下さった Frobergueさんに心より感謝申し上げます。
それではどうぞご覧ください。
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